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わんだふるぷりきゅあ! 第34話 「ねこ、ネコ、猫集会」 感想

わんだふるぷりきゅあ! 第34話 「ねこ、ネコ、猫集会」 感想

猫屋敷ユキの知られざる一面と彼女独自のコミュニティ。

まゆの姉として、まゆを守るべき保護者として。常に彼女に寄り添い大切なまゆの成長を隣で見続けてきたユキだから感じられる飼い主の変化がある。人付き合いが苦手だったまゆに友達が出来て、彼女の見ている世界や交友の広がりを喜ぶ自分がいる一方で、自分の傍を離れる瞬間が増えて違うところを見ていることに一抹の寂しさやを感じてしまう時間が生じる得も言われぬ物悲しさ。

いつも一緒でそれで十分だったからこそ広がりようのなかった世界と自身の交友。奇しくもまゆが自分の元を離れる時間が増え、彼女の確かな成長を感じ取り、身の安全を案じる必要がなくなったからこそ出来た一人きりの時間によって、ユキ自身の変化した一面を見ることが出来たり、独自に他の相手と交流する姿を掘り下げる形になっていたのが興味深いところ。

良くも悪くもまゆさえいればそれでよかったユキが、成り行きとは言え同族である猫たちのコミュニティの中に自主的に参加する姿勢を見せ、またまゆさえ守れるなら他がどうなろうとどうでもよかったユキが、猫たちを守るために戦う姿勢を見せたことも、プリキュアになったことで生じたユキの内面的な変化を示してくれている。こむぎやいろはたちと共に過ごした時間の中で芽生えた慈愛の精神。

彼女たちと交友する中で遂げた成長と変化。それによって得たプリキュアになる者として求められる資質。それを示したと言うことも出来るのではないだろうか。いつもとは違う相手や初めて出会った相手との交流によって表出する今まで見えてなかった新たな一面。それもまたその人を形作る要素であり、広がる世界と交流により引き出された自分の中にある可能性でもあるのだ。

またユキがまゆを見守っていたように、まゆもユキのことをいつも見守り考えていたことは言うまでもない。大好きで仲良しな唯一無二のパートナーなだけに、全部知っていたようで実は知らなかった一面があったり、自分の知らないところで、何か新しい変化が生じていれば気になってしまうし知りたい気持ちが芽生えるのも無理からぬこと。

近くにいるから見えることもあれば、近すぎるが故に見えないもの。気付けないこともまたある。互いに内面的な成長を果たし、独自の付き合いをする時間が増えて、少し離れたからこそ見えたもの。新たに引き出された一面が確かにある。仲を深める為に常に一緒にいることだけが肝要なわけではなく。それぞれの時間を過ごし異なる交友関係を持つことで、却って互いに対する理解が深まり、更に結びつきを強固なものにすることもある。

まゆの確かな成長を喜ぶユキと、ユキの新たな交友関係の広がりを喜ぶまゆ。一緒ではない時間を過ごしたり、同じ目線ではなく異なるものを見ることで、更に親密度が増した感じを高める猫組の素敵な関係性と、今まで以上に発展していくことを予感させる二人の在り方。特別な間柄のユキとまゆの更に一段階上の関係性の構築を見た思いでいっぱいの今回のお話でした。

ユキ目線でまゆの確かな成長や変化を感じられる一方で、視聴者目線でユキの変化や成長を見て取れるのが喜ばしい。最初の頃はまゆと二人きりでもクールビューティー猫の印象が強かったユキが、猫じゃらしの誘惑に耐えきれず、猫の本能に抗うことなく陥落して振り回されたりね。同じく当初は孤高の戦士のイメージが強かったニャミーが、自らを猫じゃらしと化して面白おかしい絵面とスタイルを提供してくれている。

この辺りの描写からも自分がまゆを守るという当初のスタンスから、仲間と力を合わせて立ちはだかる困難に立ち向かうスタイルへの変化。その精神的内面的な変化を感じることが出来るのかなと思います。中盤くらいまでだったらこの面白おかしい役回りは専ら犬組が担っていた印象もあるので。あの頃はブンワンダフルと同じような姿を、キュアニャミーが披露することになるとは夢にも思わなかったのである。

まゆが介在しないところでのユキが一人きりで過ごす時間が新鮮に映る。優雅な休日を満喫したり猫集会に参加して新たなコミュニティに参加したり。庇護対象にして見守っているまゆがいないからこそ引き出されたユキの新たな一面。というか今まで見る機会がなかったけど元々彼女の内にあった要素が、一人になることで引き出された形とも言えるだろう。

クールで他を寄せ付けない美貌という基本線は残しつつ、そこに愛嬌や親しみやすさまで加わってしまったらね。それはもう最強というほかないのではないだろうか。これからも姉御なユキのまだ見ぬ魅力的な一面を沢山見られたら良いな。