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ワッチャプリマジ! 第14話 「熱くあやしく麗しく ~あまねのプリマジ~」 感想

皇あまねの胸の内に秘められた熱い情熱が迸る!

皇あまねの胸の内に秘められた熱い情熱が迸る!

第一クールでは顔見せ程度に留められていたあまねでしたが、第二クール開始早々に本格参戦!誰もが憧れの眼差しを向けるトッププリマジスタの一人であり、今までおよそ隙らしい隙や弱みを感じさせなかったあまねが人知れず内に秘めていた思いや脆さ。自分を導いた憧れの翠子先輩に向ける感情と彼女と共にあったプリマジへの意識の変遷等々。

秘すれば花を体現していた皇あまねの内面や人間性の掘り下げがなされるとと共に、あまねにとってのプリマジとは何か?という第一クールでまつり達が向き合った問いかけに、翠子先輩との突然の別離に際し向き合う回でもあったと思います。誰かに委ねるのではなく自分の内から湧き上がる感情や衝動に突き動かされるからこそ熱はより激しく迸るもの。翠子先輩に依らない自分自身の原動力を宿し歩みを進める。

自分に向けられる期待という眼差しがナイフのように刺さると感じていたからこそ、横に並び立ち目線を交わさず同じ方向を向いてくれる翠子先輩の隣は居心地の良さと一種の安らぎをあまねに与えていたと思うが、今度は自分と同じくプリマジに熱く向き合う合宿メンバーと、共に競い合い高め合う相手として同じ目線に立つ者として並び立ち進むのだと思わせてくれました。

同じ舞台で競うことになるライバル達と共に過ごす合宿編に入る前に、あまねも特別な存在ではなく一人のプリマジスタであることを周りにも実感させるのは大事だと思うし、これを堺に徐々にまつり達があまねに向ける意識や感情にも変化が生じていくのかなと。その変遷が楽しみでもあるし、あまねの横に立つ者として翠子先輩からひな先輩への一種の引き継ぎのようなものが行われていたのも妄想が捗る一因になってくれました。

プリマジ主要キャラの中でも殊更に高貴で高潔。女性に憧れられる女性像というキャラ造形も相まって、女の園や宝塚をモチーフにした閉じられた空間を意識させられる構成でしたが、あまねのお相手の翠子先輩を演じたのが森なな子さんであり、今回の脚本も宝塚出身でしかも花組で男役を努めた天真みちるさん担当ということで、その雰囲気が色濃く反映された回に仕上がっていました。

女児アニメ界隈的にも森なな子さんはプリキュアアラモードで剣城あきらを演じてたので、同系統というか連綿と受け継がれる宝塚イメージの構築に一役買っていたと思う次第です。ファンや一般生徒の前では秘するが花かもしれませんが、プリマジスタ同士の交流でもっと色々なあまねの表情が見られることを期待したいですなぁ。

あまねのプリマジステージが満を持しての解禁!記念すべき初ライブが地上波では津波関連の地図が出たりでアレでした(自分はAT-X放送版で見直しました)が、それでもやっぱり通常時とビジュアルのイメージがガラッと変わるスタイルだったり、ステージ構成の華やかさだったり歌詞にも含まれる翠子先輩の教え「秘するが花」をプリマジスタとして表現しているのだなと感じさせられます。

曲名『The Secret Garden』にしてもモロに秘密の花園ですし。まさに見ている者に対して魔法がかかったような素晴らしい出来事や感動を与えるステージの仕上がりなのだろう。ステージ構成的には紫京院ひびきの『純・アモーレ・愛』に近しい要素も見受けられる気もするが、楽曲イメージはそれとは全く異なる切り口で皇あまねならではの世界観を表現しているように思えました。

いや、しかし強いですな。古くはベルサイユのばらとか。今の親世代だとセーラームーン天王はるか海王みちる少女革命ウテナ等に魅せられ目覚めた人もいるのでしょうが、いつの時代も女の子を虜にする凛々しき女性キャラを誕生させる素敵コンテンツは生み出されるものなのだとね。プリマジもここに連なる強烈な世界観や物語を形成できるようなコンテンツになったらいいなと思えた一幕でした。

ひな先輩主導の雑変装潜入パートが個人的にツボでした。あまねさんがこれに気づかないような抜けた人でなくて一安心。いずれ染まるかもしれませんが…。みるきちゃんは結構染まってきた感じもあるかもしれない。