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ワッチャプリマジ! 第6話 「闇プリマジスタ!?れもん現る!」 感想

ワッチャプリマジ! 第6話 「闇プリマジスタ!?れもん現る!」 感想

漆黒の明星・闇プリマジスタ心愛れもん推参!

主要キャラの中でも後発キャラは既存キャラを上回るインパクトが求められるところだが、れもんもプリマジの例に漏れずというか。みるきとは別の意味で一癖も二癖もある曲者キャラで、ただでさえ濃い目のプリマジの濃度を更に濃くしてくれるキャラ造形でしたなぁ。人付き合いは苦手だけどネット上や仲間内では饒舌な漆黒の明星としての顔も持ち合わせており、ふとした毒を含んだ鋭い発言が本意なのかコミュ障に基づく齟齬なのかとドギマギさせられるところも味わい深い。

対人恐怖症な一面と前回の初登場シーンの一幕から、プリチャンの虹ノ咲さんを彷彿とさせられる要素もありましたが、同じ人付き合いが苦手でもれもんはゲーム内仲間の後輩三人との交流は積極的なところもあるし、鋭いコメントをするとプリマジスタ側からも評判の漆黒の明星としての顔もあり、自発的に誰かと繋がろうとしたり交流しようとする姿勢を見せてくれている。

オタク仲間の三人から後押しされる形だったとは言え、プリマジスタとしてデビューすることを決めたのも外部や他の人と繋がろうとする彼女の意思があればこそで。プリマジデビューはそんな彼女の人間性を表すものでもあったと思います。自分一人の世界に閉じ籠もり他者との関わりを持とうとしなかった虹ノ咲さんとの最大の違いはここにあるのではないかと思うわけです。

人付き合いが苦手で陰キャ気質はあるかもしれないけど決して他の人や世界との繋がりを否定せず、閉じた世界に踏みとどまるのではなく自分から飛び出そうとする意思を感じさせる心愛れもん。その彼女が陽の者であるひなやまつりとの直の交流を経て、その熱に当てられる形で少しずつ少しずつ歩みを進める丁寧さが好印象でもありました。

まつりが用いた先輩後輩ではなく同期という間柄は、趣味嗜好を同じくする後輩三人との繋がりを持つれもん側にも通じるものがあったと思うし、漆黒の明星という個の活動とは異なり、志を同じくする相手と並び立ち共に歩む関係性というのは、今のれもんにはない彼女が求めて止まないものでもあったんじゃないかなと。だからこその最期の高揚感とこれから変わっていくことへの期待の反応ではないかとね。

今回で即デビューとまではいかなかったけど、心情描写は変化の過程を時間を掛けて丁寧に描き出せるのは長期シリーズである利点で強みだと思うし、エクトプラズムが飛び出す程に人との近い距離感が苦手なれもんが、ここからどのように変わっていくのか非常に楽しみになる本格登場回でありました。みるきと出会った時に互いにどんな反応を示すのかも早く見てみたいところ。

本人に悪気があったのかなかったのか。人付き合いが苦手で上手く自分の意思を伝達出来ず齟齬が生じたからこその物言いなのかは分からないけど、ふとした瞬間に相手を突き刺すような言動をサラッとしてしまうれもんの台詞にドキッとしてしまう。言うべきところはハッキリ言う漆黒の明星としての側面が表れてしまったとも言えるかもしれない。

みるきとは別の意味でその言動が面白おかしく映るれもんでしたが、破天荒かつ自由奔放でマイペースなみるきやれもんと相対すると、相対的にみゃむが常識人ポジに収まり至ってまともなことしか言わなくなるのも面白い。まつりもプリマジ限界オタクと化したら暴走してしまうし、みゃむがツッコミ要員としての地位を着々と構築している…のかもしれないですなぁ。