まゆとユキが見せる仕草や反応がとても可愛らしく愛らしい。
猫組である猫屋敷まゆとユキの本格的な紹介と、いろは達との交流の始まりを描いた今回のお話。まゆがユキと二人きりの時にだけ見せる反応や甘えた態度は素直に可愛らしいのだが、その一方で強迫観念に駆られるような形で極度のネガティブ思考を発揮し、何事においても及び腰となり物事を悪い方向に考え、いろはとの交流でも一歩引いて一線を超えないよう気を遣いすぎる言動を見せる等々。
その二面性というかギャップが、まゆの魅力的なキャラクター像を形作るのに一役買っている側面はあると思うが、同時にそれが彼女が抱える心の闇を仄めかすものにもなっていて印象に残る。それ故に未だこむぎ達のように直接言葉を交わすことは出来ないが、それでも飼い主であるまゆのことを案じ、傍にいて見守ってくれているユキの存在感も際立っていたと言えるだろうか。
立場的にはご主人様なんだろうけど実質的には姉のようなポジションと言うか。まゆのことを本当に大切に思っていて彼女が交流の輪を広げることを嬉しく思っていたり、大切だから身を案じているユキの気持ちもしっかり伝わってくる作りになっているのが非常に良いなと思うところで。動物同士の交流でこむぎと絡むときに、少しうんざりした感じが出ていたのも好みで見てるだけで和むし癒やしになる。
また、実質的に初対面ながら引っ越してきたばかりのまゆが何かしらの思いを抱え、怯えていることを何とはなしに察し、しっかりと向き合おうとしてくれるいろはの気遣いというか接し方も、ユキのそれとはまた違う形でまゆに響いているのが素敵。メエメエに対しては話半分に聞いて雑な対応をしてる時もあるが、それがあるからこそ要所で垣間見えるいろはの観察眼や視野の意外な広さ。
相手の目を見て物事を考え、波長を合わせて一緒に歩み寄り添ってくれる。そんないろはの優しい気質も際立つのかなと思える。引っ越してくる前の学校で孤立していたことを思わせる描写もありましたが、まゆがいろはに対して心を開き、ユキと接しているときのような素直で可愛らしい反応を、同世代の友達同士の交流でも見せてくれるようになる日が一日でも早く来ることを願わずにはいられない。
こむぎとユキの交流も性格が真逆っぽいのもあってどうなるか楽しみだし、ユキがこむぎのように話せるようになった時に、まゆに対してどんな言動を見せてくれるのかも非常に楽しみで。猫組ふたりの秘めた可能性が無限大でポテンシャルも高いだけに、いろは達と交わることでどんな変化を見せてくれるのか。この先の展開を大いに期待して待ちたい。
ユキに猫なで声で甘えたり、何かに付けて物事をネガティブに考え怯え竦む等々。本当に猫の代表的な特徴というか要素をそのまま反映させましたと言わんばかりのまゆの仕草や反応が堪らんです。まゆがこのような性格や思考を身に着けてしまったのは、引っ越してくる前の学校で孤立していたことに起因してるのは間違いなさそうだが…。
元から人見知りなタイプで自然と孤立してしまい、その性質を加速させるに至ったのか。ハグプリの野乃はなのように何らかの要因でイジメなどのターゲットになり、後天的に人付き合いに苦手意識や怯えを感じるようになってしまったのか。はたまたプリアラのひまりんのように好きなものに熱くなりすぎるが故に、周りが見えなくなり自分の周りから友達が離れていったことから、自分の考えを主張することに怖さを感じるようになってしまったのか等々。
妄想や可能性はいくらでも広がるのだが、唯一信頼し心許せる相手であるユキに見せるような反応を、いろは達相手に見せてくれるようになったら良いな。個人的には皆の芙羽様だったここねちゃんのように、高潔で綺麗すぎる為に周りが遠慮していた結果として一人ぼっちになっていたとかだといいのだが。まゆの過去に何があったのかは注視していきたい。
いろはとこむぎが真剣に話を聞いてくれないことが多く、ぞんざいに扱われる為に結果として悟くんへの依存が加速していくメエメエの様子がおもしろ憐れなり。元々は一般人にプリキュアやニコガーデンのことを話すのにダメ出ししていた彼が、前回の出会いと自分を見て理解を示してくれた出来事を経て、プリキュアであるいろはとこむぎ以上の信頼を悟くんに置き始めているのが面白い。
いや、まぁ実際辛いよね。誰にも見てもらえず話も聞いてもらえず理解してくれる相手がいないということは、本当に自分の心を蝕まれる程にキツいことだと私も思う。そういう意味で心の拠り所となる相手がいると点に関しては、まゆとメエメエで共通項のあるところと言えるだろうし、メエメエの悩みが更に深刻化して長い期間それに浸かっているのが今のまゆの状態と言うことも出来るかもしれませんね。
いろはやこむぎ、悟や大福の存在が、まゆとメエメエにとっての新たな清涼剤となることを切に願うばかりなのである。