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AT-Xで放送するアニメの字幕放送は出来る限り文字の色分けに対応して欲しいよねという話

AT-Xで放送するアニメの字幕放送は出来る限り文字の色分けに対応して欲しいよねという話

やっぱりあると便利な字幕放送(文字多重放送)。

概要

2018年のBS/CS再編、並びに110度CSの多くのチャンネルがHD化したのと同時に始まったAT-Xの字幕放送。開始当初は旧作・準新作の再放送を中心に、一部の例外を除き字幕が付かない深夜帯のアニメ作品でも字幕が付き、文字の色分けにも対応してくれて個人的にとても重宝していました。字幕がある方が作品固有の名詞やキャラ名なども入りやすく、聞き取りにくい台詞も確認できるので有難かったのです。

そんな感じで始まったAT-Xの字幕放送も開始直後は対応作品数こそ少なかったものの、字幕の付いた作品は全て文字の色分けにもしっかり対応していたのですが、字幕放送開始から半年経った2019年4月から少しずつその状況に変化が生じ始めました。その変化が個人的に少し残念に感じているところで、改善して欲しいなと思い時折要望は出しているのですが、未だに現状は変わらず現在に至っています。

そこでこの記事ではAT-Xの字幕放送開始からの流れを振り返り、当初はどんな感じで始まり途中にどんな変化があって現在に至っているのか。その流れをおおまかではあるけど自分の中で整理し、纏める意味も込めて時系列順に追いかけていきたいと思います。

AT-XのHD化と同時に2018年秋から始まった字幕放送

上述したようにAT-Xの字幕放送が始まったのは2018年の秋。当時の番組表を見てもらえると手っ取り早いのですが、2018年9月26日の夕方18時の枠『ダメプリ ANIME CARAVAN』の放送からAT-Xの字幕放送は始まりました。当時の自分もAT-Xの字幕放送がどんな感じになるのか注目しておりチェックしていたのですが、その時のツイートがこちら。

これを見てもらえば分かるように主人公のアニ姫が黄色字幕、二番手ナレク様が水色字幕になっていました。このように字幕放送が開始した当初は、再放送の旧作・準新作が中心とは言え、字幕が付く作品は新作を除き例外なく全ての作品で文字の色分けがなされていました。一部を除き基本的に字幕が付かない深夜帯アニメに字幕が付くのは貴重だし、字幕の文字に色が付いていると視覚情報でも誰の台詞か一発で判別出来るのも有り難く個人的にとても重宝していたのですよね。

このように旧作・再放送作品を中心に、時にそのクールの最新作の一部にも字幕が付き始めたAT-Xの字幕放送は概ね期待通りの順調な滑り出しでした。個人的にも期待していたし今後AT-X独自の付加価値で強みになるとも思っていました。しかし、この状況も長くは続かず開始から半年後に何の前触れもなく突如方針転換が図られることになりました。

字幕放送開始から半年後の2019年4月に突如訪れた転機

繰り返しになりますが字幕放送開始から字幕が付く作品では全て文字の色分けがなされていたAT-Xの字幕放送。しかし、事前の告知とか前触れとか一切なく半年経った2019年の4月を境に、字幕対応作品であっても文字の色分けがなされず登場人物の台詞が全て白字幕となるタイプの作品が混ざり始める状況になりました。上で言った視覚情報による判別のしやすさが損なわれた形のものが入り始めたのです。

この件で当時の自分も問い合わせをしてAT-X担当の方にも字幕対応が二パターンになったことを認識してる旨の回答を貰ったので、出来ることなら字幕対応作品は全て文字の色分けをして欲しいという趣旨の要望は出したのですが、あまりにもニッチな要望だったためか未だに改善の兆しはなく、当初のように字幕対応作品の全てに文字の色が付いたものにはなっていないのが現状です。

この時期を境に今に至るまでAT-Xの字幕対応作品は文字の色分けに対応してる作品と、文字の色分けには対応しておらず全て白字幕の二パターンが混在する状況になっています。この対応状況の違いは字幕を発注してる会社による違いなのか。作品の制作局による違いなのか否か。詳細は不明なのですが現状としては実際に放送が開始されるまでどちらのタイプに当てはまるのか分からないのが難点の一つ。

加えてこの時期を境に字幕対応のパターンが二つになってしまったが為に、いくつかの弊害が生じる事態にもなってしまっています。こんな細かいことを気にしているのは自分だけかもしれないが、次の項目にその弊害と整合性の取れなくなった状況を記していきたい。

同一シリーズ間でも整合性の取れない作品が出始める

上述したように放送開始時期を境に字幕対応の状況に変化が生じた為、同一シリーズであっても2019年4月以前に再放送を開始した作品と、それ以降で再放送が始まった作品で字幕の統一性を欠くシリーズが見受けられるようになってしまいました。

一例としてオーバーロードシリーズでは

オーバーロード

オーバーロードII

オーバーロードIII

上記画像のようにオーバーロードの1期と2期ではアインズ様が黄色字幕、アルベドが水色字幕になっている一方で、3期ではアインズ様とアルベドを含めて登場人物全員の字幕が白字幕になってしまい同一シリーズ間であっても整合性の取れない状況が生まれてしまっている。

もう一つの例としてストライク・ザ・ブラッドでは

ストライク・ザ・ブラッド(テレビシリーズ)

ストライク・ザ・ブラッドOVAシリーズ)

2019年4月以前に再放送が始まったストライク・ザ・ブラッドでは、テレビシリーズでは主人公の暁古城が黄色字幕、メインヒロインの姫柊雪菜が水色字幕と文字の色分けに対応していたのだが、4月より後に放送となったOVAシリーズでは上記のオーバーロードと同様に、全ての登場人物の字幕が白字幕となりテレビシリーズとOVAシリーズで差異が生じる事態となっている。

上に挙げたのはあくまで一例であり他にも

咲シリーズ

無印と阿知賀編ではそれぞれ文字の色分けに対応している(無印では宮永咲が黄色字幕、原村和が水色字幕、阿知賀編では高鴨穏乃が黄色字幕、新子憧が水色字幕)が、全国編では全員が白字幕になっている。

かぐや様は告らせたい

1期では四宮かぐやが黄色字幕、白銀御行が水色字幕、藤原千花が緑字幕、その他の人物は白字幕で色分けに対応していたが2期では全員白字幕になっている。

上記のように1期で文字の色分けに対応、2期で白字幕のパターンがある一方で逆パターンもある。

境界線上のホライゾン

1期は全員が白字幕だったが2期では葵・トーリが黄色字幕、ホライゾン・アリアダストが水色字幕。

賭ケグルイ

1期は全員が白字幕だったが2期では蛇喰夢子が黄色字幕、鈴井涼太が水色字幕。

このように対応状況は様々で主人公やヒロインが交代したわけでもない同一シリーズでも統一性を欠く作品が散見されるようになっている。また、字幕対応している作品の文字が色分けされているか否かは実際に放送されてみるまで分からず、記事タイトル通り可能な限り字幕の文字の色分けを希望している私にとってはヤキモキさせられる状況がずっと続いている。

その後、同一シリーズ間では字幕の付与基準を統一する動きに変わる

上記のように2019年の4月から1年くらいは、同一シリーズ間で字幕の色の有無で統一性を欠く事態が続いていた時期がありました。故に自分もせめて同一シリーズ間では字幕の付与基準を統一して欲しい旨の改善要望を出しました。それが功を奏したのか否か。要望に応えてもらえたのかどうかは不明だけど、最近ではシリーズ物に関しては、色分けの有無はあるものの統一しようとする動きが強くなっている傾向にあるように見受けられます。

例えば1期で文字の色分けに対応していれば続編の2期も色分けされることが多くなり、逆に1期が白字幕なら2期以降の作品も白字幕になる傾向が見受けられる。具体例としては以下の通り。

ゆるキャン△

 ゆるキャン△特典映像

へやキャン△

へやキャン△特典映像(なでしこ未登場のため字幕に色が付いてるのはリンのみ)

ゆるキャン△ SEASON2

最近だとゆるキャン△シリーズは1期が文字の色分けに対応していたのですが、後のゆるキャン△特典映像、へやキャン、へやキャン特典映像、2期とシリーズ全作品が文字の色分けに対応していました。

一方で1期が白字幕で放送されたごちうさシリーズでは

ご注文はうさぎですか?(第1期)

ご注文はうさぎですか??(第2期)

ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~(OVA劇場版)

ご注文はうさぎですか?? ~Sing For You~(OVA

このように1期が白字幕で放送されたごちうさシリーズでは、2期、劇場版、OVAと後のシリーズも全て白字幕になっているという具合である。故にこの傾向に倣うとまだ字幕付きで再放送されていないごちうさ3期も白字幕になる可能性が非常に高いと推察できる。

一部を除き色分け対応されているTBS作品とフジ作品

上述したようにAT-Xで字幕対応している作品の文字が色分けされるか否かは実際に放送されてみるまでは分からない。しかし、一部例外があり放送されればほぼほぼ文字の色分けに対応している作品群がある。それが東名阪限定ではあるが地上波でも字幕が付くTBS系の深夜アニメと、フジのノイタミナ枠で放送されている作品である。AT-Xではこれらの作品は地上波よりかなり遅れての放送となるが、字幕付きで放送されれば今の所9割9分字幕に色が付いた状態で放送されている。

ただ、これにも一部の例外があり私個人が確認した唯一の例外でもあるのですが、地上波と同じ時期にAT-Xでも最新作として放送されたノー・ガンズ・ライフの第2期。これに関しては地上波では字幕の色分けに対応していたのですが、AT-Xで放送されたバージョンは字幕こそ付いていたものの文字の色分けには対応していなかったことがありました。なのでTBS系の深夜アニメは遅れで放送される場合に限り、ほぼ文字の色分けに対応しているのが現状です。

AT-Xで放送されるフジテレビ系の深夜アニメに関してはノイタミナ枠とノイタミナ枠の後に創設された「+Ultra」枠で若干の差異が認められる。結論から言うとノイタミナ枠の再放送作品は基本字幕の色分けに対応、+Ultra枠は非対応の作品が多い。これも現時点で私が確認した範囲の中になるが、+Ultra枠の中では唯一「revisions リヴィジョンズ」の字幕のみ文字の色分けに対応していたことを確認している。

一方で最近AT-Xでも放送されたキャロル&チューズデイ、空挺ドラゴンズ、BNAは文字の色分けには対応しておらず、登場人物全ての字幕が白字幕のものが用いられていました。

纏めになりますが基本的に放送開始まで文字に色が付くかどうか分からないAT-Xの字幕対応作品の中で、現状このTBSとフジで放送された作品に関してのみ、これまでの傾向から事前にある程度の予測は出来るということになります。この記事の投稿時点で翌月に放送を控えている冴えカノシリーズの放送も、これに倣うとおそらく文字の色分けに対応した状態での放送が予想される。

最後に

以上、私が観測してきた範囲の中での話ですが、AT-Xで字幕放送が始まってから今に至るまでの大まかな流れを振り返ってみました。地上波ではなく衛星放送、しかもワンランク上の料金と言われることもあるAT-X限定の話なので、あまりにもニッチすぎる視点というか観点故に誰も興味なさそうな話なのは重々承知。

しかし、配信全盛の今の時代にあって地上波では字幕が付かない独立局で放送される深夜アニメに字幕が付くのは、AT-Xを始めとしたアニメ専門チャンネルの数少ない強みにして利点だと個人的には思っています。最近だとネトフリで配信されてるアニメも字幕が付いてるけど、やはり基本は全て白字幕なので。

それだけにちょっとしたことかもしれないけどこの問題は、その目的込みで未だに契約している私にとっては割と死活問題なので、長文にはなったけど思っていることを書かずにはいられなかった次第です。ちょっと脱線ですがアニマックスやキッズステーションは、今のところ字幕が付く場合ほぼ100%文字の色分けに対応してるので、この点に関してのみ言えばAT-Xより優れているとも言える。尤もこの二局はそれとは別の点でマイナス点を抱えているので、あちらを立てればこちらが立たずな状況なんだけども…。閑話休題

字幕放送は本来的には聴覚に障害を持つ方が、番組を楽しむことが出来る救いとなる手段の一つでもあります。故に視覚情報から全てを把握しなければならない人にとって、文字の色というのはとても大事な情報のピースでもあるわけです。場面によっては作中の誰が話している台詞なのか判別が難しいシーンもあり、そういうときにも色の情報はとても有用なのではないかと感じている。

もちろん作品に対する字幕付与はAT-Xが行ってるわけではなく、他局や他ジャンルの番組と同様に専門の字幕制作会社に発注して行っているのでしょうが、それだけに当然そこにはコストが発生していると思われます。そのため字幕の文字が色分けされているパターンにしても全て白字幕のパターンにしても、字幕付きで一度放送されてしまえば、その後よほどのことがない限りは期間を置いての再放送やリピート放送の際にも当然同じものが用いられることになる。

要は一度字幕が付いてしまった作品は基本的に再放送時も変更されることはない。また、上でも記したように最近の傾向から一度字幕が付いてしまったシリーズ物の作品の場合、以降のシリーズでも前シリーズを踏襲したものが採用されてしまう。字幕に色が付いているパターンなら安泰だが、逆に付いてないパターンだと絶望的。それだけに可能な限り文字の色分けに対応して欲しいと願っている自分にとっては、今の状況は好ましくない状況と言わざるを得ないのです。

だから変わり始めた兆候を感じた最初の2019年4月の段階で、早々に「字幕対応作品は出来る限り色分けして欲しい」という旨の要望を出し、以降も定期的に送っているのだけど、まぁあまりにも少数派も少数派な意見(誇張ではなく日本全国で私だけの可能性がある)なのか、最初の頃のように統一されることもなく、今なお字幕に色が付くパターンと全て白字幕のパターンが入り乱れている今日の状況なのです。

この件に関しては今後も定期的に状況の推移を見守っていきたいと思っています。私がいつまでAT-Xを契約してるかという話だが(本当なら2019年の秋くらいに投稿するつもりだった記事なのにどうしてこうなった…)。ともあれ今年に入ってからは字幕対応作品を逐次録画してるので、月別毎の対応状況等を纏めた記事を、今後定期的に書いていけたらいいなと思います。完全に自己満足の世界の話ですが、どうせ私しか気にしてないような事柄だろうしそれでいいのだ!

最後になりますがもし何の因果かこの場末のブログに辿り着き、この読みにくい長文記事をここまで読んで同じように思ったことのある方がいましたら、どうかAT-Xご意見ボックスに要望を出してもらえたら幸いです。こういうのは数が物を言うところもあると思うので。字幕が付くだけでも有り難いのは間違いないけど、やっぱり文字の色が付く方で統一して欲しい思いは捨てきれないんだなぁ。