
アイドルプリキュアとしての使命感への目覚め。




一夜にして一躍時の人となったキュアアイドル。テレビやネットに留まらず周りにいる家族や親友たちもこぞって自分を持て囃し、賛辞を贈るのを惜しまない状況というのも相まって、うたのお調子者な一面や満更でもなく浮かれてしまう年相応な一面を、改めて印象付けるのと同時に彼女を取り巻く世界観の説明や本作におけるプリキュアの位置づけ。その掘り下げも更になされた回でした。
まず特筆すべきは本作のプリキュアは一般人に広く認知され、その存在を共有されていることでしょうか。プリルンが勝手に撮影してネットにアップしたことをキッカケに、キュアアイドルの存在が知れ渡ることになってしまいましたが、それも偶像として皆の注目を集めるという普遍的な意味合いでのアイドル。そういう性質が本作のプリキュアにも備わっていることを端的に表してくれている。
ステージを勝手に撮影するのはキラキランドの言い伝えで禁止されているというフォロー。そして、女児向け作品らしくリテラシーに関するところはキッチリと描きながらも、綺羅びやかで華やかな皆の注目の的というアイドルの性質を示し、同時に以前とは様変わりした周囲の反応を通して、うたの性格やキャラとしての特徴を更に強く印象付けられていた。
ただし、本作におけるプリキュアは本来的な意味でのアイドルを単純にやっていればいいというものではなく、それに浮かれてしまっているだけでもいけないのだということを同時に示してくれている。その過程でうたも単にお調子者なだけではなく、志が高く責任感があって友達思いな一面があることを。自然と人を惹きつける天性の魅力があることを訴えかける話運びになっていた。
キラキランドの女王ピカリーネによってプリキュアとして活動することの危険性にも言及されましたが、それを覚悟の上で世界の危機に立ち向かいマックランダーに囚われた人の心の支えとならんことを。光で闇を照らす救世主になるべく、自分が守るべき存在と向き合ってこそのアイドルプリキュアだと自覚することによって、偶像としてのアイドルではなくアイドルプリキュアとしての存在意義。
そして使命感をうたが自覚することが一番大きかったのではないかと思います。自分が中心となりスポットライトを浴びて周囲の注目を集めるだけではない。守るべき”キミ”と世界の存在を認識し、それを明るく照らし出す希望の象徴たる存在。自分が楽しく気持ちいいだけでは終わらない。双方向の意識付けがされてこその本作の「アイドル」なのだと思うわけです。
給与を得るわけでも正体を明かせるわけでもない。うた自身が対外的な名誉を得るわけでもない。それでもアイドルとしてプリキュアとして。うたが何を心に秘して活動するのか。何の為に誰の為に歌うのか。うたが俗っぽい承認欲求とか称賛を浴びる悦びに呑まれることなく、この早い段階で自分の見識によってアイドルプリキュアとしての使命感を自覚したということが喜ばしいし頼もしいなと思えたところです。










とは言ったけどもちろん皆にキュアアイドルのことで褒められて、満更でもない様子を見せていたお調子者なうたのことも大好きだし、これも彼女の魅力的な一面だなと思っている自分もいます。うた本人としては全く予期していなかったバズ現象だったけど、それに臆することなく好意的に捉えられるポジティブさも、彼女の特徴の一つで強みにもなる部分かなと。
これが続けば危うさにも通ずるところですが、上述したように彼女は早々にプリキュアとして自分が成すべきことは何かを見出してくれたと思うし、幸いにも次なるアイドルプリキュアが仲間として加わりそうなので。バズの魔力によって悦楽に浸るようなことにもならなさそうなので一安心と言ったところでしょうか。見ている側としたら表情をコロコロ変えて浮かれるうたの姿も可愛らしくて素敵に見えるところでもあるけど。
また普段は調子に乗りやすく浮かれっぽいところがあるからこそ、ここぞの場面でビシッと決めるときの勇ましさが際立つ面もあると思います。親友のみことに対しキュアアイドルとして彼女が最後に見せたファンサがもうね。こんなのガチ恋勢になっても無理からぬことと思える程に、素敵で無敵な立ち居振る舞いをしてくれていて一視聴者としても心掴まれるものがありました。ギャップが魅力。それもまたアイドルの在り方の一つ。






うたの日常を彩る同級生たちの姿も続々とお目見え!仲間になる蒼風ななや紫雨こころの顔見せ的な登場もさることながら、親友のみことを始めクラスメイトも個性的で美少女揃いなので目を奪われてしまいます。今後学校パートがどれくらいの頻度で出てくるかは分かりませんが、彼女たちとの交流も見どころの一つ。
当座のところはキュアアイドルの活動を直に見ることになったななちゃんがどう動くのか要注目。この構図と状況はヒープリでキュアグレースの戦いを見ていた時の沢泉ちゆさんを彷彿とさせるものがある。ここからななちゃんがどのような経緯を経てプリキュアとしてデビューすることになるのか。期待しかない!