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キミとアイドルプリキュア♪ 第8話 「みんなでお泊り!アイドルプリキュア大研究!」 感想

キミとアイドルプリキュア♪ 第8話 「みんなでお泊り!アイドルプリキュア大研究!」 感想

心と立場の距離を縮める嬉し恥ずかし尊しなお泊り会!

学校の先輩後輩関係だけでなくアイドルプリキュアとしても先輩後輩であり、また推しとファンという今までの立場の違いもあって、やはりまだ年上であるうたとななの間に完全には溶け込めていないこころが、お泊り会を通じて年の差と立場の垣根を超えて、アイドルプリキュアとして一つのチームになるべく交流を重ね、少しずつ心と物理的な距離感を縮めていく姿が愛らしく微笑ましい。

学校でお弁当を一緒に食べている際の掛け合いにしても、お泊り会で一緒に食事をしたり撮影会をしたりする際の掛け合いにしても、こころが一ファンとしての顔を覗かせてしまったり、それに対してうたとななが振り回されつつ今度はこころの方を振り回すという双方向に作用することが巻き起こる化学変化。転じてコール&レスポンスにより相互理解を深めていく変遷が見て取れたのも嬉しい。

お泊り会という名の撮影会が始まったシーンに関しては、戦闘とは直接関係しないところでの変身シーンを拝むことも出来ましたが、自宅でプリキュアの姿のまま仲間と交流を重ねるところを見られたのは新鮮でしたし、バレないよう慌てふためく中での咄嗟に出る本音を交えた言葉によって、お互い徐々に遠慮がなくなって砕けた感じになっていくのも心地よかったです。

アイドルプリキュアの一ファンから憧れの二人と同じ舞台に立つ仲間として。こころがうたとななに自分のファンとしての顔を見せつつも一個人として等身大の彼女が何を大切に思っているのかを少しずつ伝え、また彼女らの意外な一面を知ることで理解と親愛を深めるのと同じように、うたとななの二人にしてもこころと向き合う中で彼女に対する理解を深める描写があるのが素敵。

一方でアイドルプリキュアを応援する者同士として、こころがプリルンの立ち位置にも目線を向け、同時にプリルンを介し応援される側の気持ちをこころが知る構図になっているのも印象的でした。アイドルプリキュアであるうたとななを応援しているプリルンは、言わばアイドルとファンの関係性においてファン側にいる存在であるが、ファン代表からアイドルプリキュアになったこころは、他の二人とは違う立ち位置からプリルンとの関係性を構築しているという特徴がある。

こころが二人に対して抱く憧れの気持ちは今も変わらないし、キュアアイドルとキュアウインクを推すファンであることも揺らがないが、それと同時に彼女はアイドルプリキュアとして彼女らとお揃いの存在に至ってしまったのである。アイドルとファン。立ち位置の違いからどうしても生じてしまう疎外感や見えている景色のズレ。輪に入りきれない寂しさ。断絶とまでは言わないけが、どこかもどかしさのある微妙な距離感。

その双方を結びつけ“キミ”がいるから自分も輝けると実感したキュアキュンキュンが、今度は受け取った勇気を返すが如く、プリルンにプレゼントを贈ることで心と物理的な距離感すら近づけていたのが良いなと。“キミ”と“私”で照らし合う。皆が楽しく幸せでキラッキランランな気持ちを生み出すことが、アイドルプリキュアの本懐なのだから。

そういう意味で今回こころ/キュアキュンキュンは、本当にアイドルプリキュアの一員として求められる資質を満たし、皆に溶け込んだと言うことも出来るのだろう。歌って踊ってファンサして。アイドルプリキュアとして覚醒した三人が、それぞれに本作で求められるアイドルとプリキュアの意義と向き合い、それを自分なりに受け止め体現することが出来たと思います。

ともあれお泊り会ということで私服姿だけでなくパジャマ姿も見せてくれていましたし、デフォルメ調に崩したキャラ描写や多彩な表情もあって、うたたち三人の掛け合いが非常にテンポよく見ていて和みました。こういう日常回を今後も折に触れて見せてもらえたら個人的には凄く嬉しい。

キミプリに留まらずプリキュアシリーズにおいて名前呼びの儀は恒例イベントでありますが、ちゃん呼びでなく呼び捨てにして欲しいと繰り返しお願いするパターンは結構レアな部類なのではないかと思う。うたですら一度は躊躇して思わず「ちゃん」付けで呼んでしまっていましたが、こころがそれに拘るのも本当の意味で二人と仲間になったことを実感したい。対等な関係になりたいという願いの表れということかもしれませんね。

むしろ、今までは自分の内側に溜め込んでしまうことが多くワガママを言わないことが常だったこころが、こうして自分のして欲しいことをハッキリと伝えられるようになったところに、うたとななを信頼し心を許しているんだなということが伝わってくるようで微笑ましい。

ななの方は生来の性格もあって暫く苦心することになりそうな感じもしますが、頑張って呼ぼうとするいじらしさも可愛いし、それを見ながらまだ先になりそうという感じを出しているこころのやり取りも凄く良いなと思えた一幕でした。ななの「こころちゃん」呼びは最後まで変わらないような気もしますが、今後呼び捨てに変化するのかどうかも含めて二人の関係性の変化を見守っていきたい。

お泊り会という名のキュアアイドルとキュアウインクの撮影会の光景も楽しくて見ているだけで心が満たされてしまう。上でも少し触れたように戦闘とかに関わらないパートで、さながらコスプレの如くプリキュアの衣装に身を包んで楽しみ、見ている人の心をキラッキランランにして楽しませてしまう。それもまたアイドルプリキュアの本懐なのである。

プリキュアの姿のままこういう日常のドタバタするシーンを見られたのが凄く新鮮に映りました。こういう何気ない日常の中にある交流の積み重ねが、お互いの距離を縮め心を通じ合わせる最大の要因となっていく。いつもこうとはいかないかもしれないが、アイドルプリキュアであるからこそ出来る。この利点を活かした話運びを今後も期待したい。いや、本当にこのシーン大好きです。