悟といろはの特別なワンダフル!堪能させて頂きました!
前回の終わり方が衝撃的な幕引きだっただけに、今回の内容がどんなものになるのか本当に気になっていたのですが、個人的に期待していたものを遥かに上回るものを見せつけられて凄いの一言に尽きます。予想外の流れからの告白にはなったものの、誤魔化しを図ることなく真っ直ぐ自分の思いの丈を伝える悟の男気溢れる毅然とした告白に始まり、そのような状況にありながらも他人を気遣える彼の本質的な優しさや魅力を、この回だけでも改めて示す構成に舌を巻くのです。
不意打ちを食らったのはいろはの側も同じことで、心構えが一切出来てなかったが故に、一度は頭がパンクしてその場から走り去ってしまいましたが、それでも悟の思いから目を背けたり誤魔化してなあなあで済ませることはなく、まゆや母親に相談しながらもこむぎ達に対して抱く「好き」の気持ちと、悟に対して抱く特別な「好き」の違いは何なのかを自問自答し、彼女なりに精一杯向き合おうと務めてくれていた。
内に秘めるような形で乙女モード全開ないろはの仕草や表情なども大変可愛らしくて魅力的なものでしたが、それがあったからこそ、いざ悟がザクロに奪われそうになった際の彼女の迸る感情表現や切実さが伝わる言動。いろはの思いがストレートに爆発し自らの思いを自覚する瞬間のカタルシスも際立っていたと思います。
大切な物は失って初めて分かると良く言いますが、奪われかけたからこそいろはが答えに辿り着けたこともあり、また戦闘時に直接的に力になれてないことを気に掛ける悟の無力感を改めて演出しつつ、それでもいろは/フレンディが悟のことを本当に頼もしく思っていて、自分がどれだけ悟の存在に救われているのか。それを当事者である二人に対し改めて示している形になっていたのも素晴らしかった。
いろはが悟の告白に対し答えを返す海辺のラストシーンにしても、しっかりと変身解除をして犬飼いろはとして兎山悟に向き合っていたのが凄く良くて。いろはの方から「好き」という単語こそ出てないのですが、彼女がどれだけ「ワンダフル」という言葉に思いを込めているのか。いつもこむぎ達に対して向けるワンダフルと特別なワンダフルがどう違うのか。
常日頃いろはのことを見守り続け、彼女が動物や友達にどういう思いを向けているのかを、誰よりも理解している悟相手だからこそ、いろはが特別なワンダフルにどれだけの思いを込めているのか。自分に対して精一杯伝えようとしてくれているのかも伝わるのだと思う。まさに悟といろはだからこそのやり取りであり、直接的な好意の言葉以上に伝わるもの、通じ合うものがあったんじゃないだろうかと。
作画・演出・演技の熱量。どれを取っても一級品と言って差し支えない内容であり、悟といろはの周りにいるキャラ達の関わり方や立ち位置等も含め、絶妙なバランスで成り立っていた奇跡のような回で個人的にも満足度が非常に高く満たされているのです。
わんぷり映画が公開されて悟と大福のあれこれで今まで以上にプリキュア界隈の熱量が増しつつあった昨今の情勢。その上で先週の内容を繰り出されていたのもあってね。こんだけ界隈が盛り上がりを見せていて期待値が上がりまくっていた中で、それを悠々と超えるものをお出ししてくるわんぷりは本当に凄いよ…。付き合いの長いお友達から一歩進んだ新しい関係に。これからの悟といろはがどんな物語を紡いでいってくれるのか。本筋も楽しみだけどこっちはこっちで非常に気になる!幸せになってくれ~!
前回のメエメエに続いて今回のザクロさんもある意味で悟といろはが新たな関係性に踏み出すために一役買ってくれたと言いますか。眼鏡の外れて瞳に強い意思を宿していた悟を、ザクロ姐さんが見初めて連れ去ろうとする展開は、若干の唐突感はあったしモロにいろはの危機感を煽る為の役回りを担わされていた面も確かにあるかもしれない。
ただ、上述したようにこれまでも知識面では貢献しつつも、最前線で共に戦えず直接的な力になれていないことを負い目のように感じていた悟が、ザクロに連れされる過程で無力感を突きつけられながらも、その最中にフレンディにそうではなく戦う際にも自分の力になり支えとなってくれているのだということを、彼に強く実感してもらう意味合いもあったのだと思います。
「悟くんじゃなきゃダメなの!」という一言を引き出してくれただけでも、ザクロに連れされる展開をやった甲斐はあったんじゃないかな、かな。「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ」という言葉もあるけれど、無粋ながらも悟といろはの関係性を進めるのに貢献したザクロと前回のメエメエは、ある意味においてはよくやってくれたということで。ザクロ姐さんにはガオウ様がいるからね。
いつもはこむぎと一緒に元気ハツラツで快活なイメージ全開のいろはですが、悟の告白を受けて乙女モード全開になり、初々しくも愛らしい姿をいっぱい見せてくれて嬉しい。青春真っ只中にいるいろはの女の子らしい姿。堪能させて頂きました。いろはちゃん、今回は本当いつにも増して可愛らしくて最高よ!