個々に煌めく星々が結びつき、より強く眩い光が輝き始める!
生徒会メンバーの馴れ初めと生徒会の成り立ちを追う内容でしたが、まさか今回で一気に四人チームを結成するところまで行くとは思ってなくて驚きが勝る回でした。ひまりが偶発的に手にしたアイプリブレスに関しても、その後は流れで彼女が身につけたまま今に至っていましたが、アイプリブレスによって動き出した運命を軸に、ひまりとサクラの境遇を重ねることで、チーム結成の着想を得る流れが心憎い演出。
ひまりとはまた違う意味合いで、ぼっち気質で友達がいなかったサクラは、親友にみつきが常に隣にいてくれたひまりよりも孤独な境遇にあったとも言える。そこからアイプリをキッカケにタマキと打ち解け、チームを結成しライバルとなるアイスマイリンの二人と出会うことで交流の輪を広げるに至っていた。アイプリのおかげで友達が増えて日々が彩られた点において、ひまりとサクラは似通った境遇と歩みを持つ相関関係にある。
だからこそ、ひまりのアイプリ活動に触れることで、改めて自己を見つめ直す契機を得られるし、シークレットフレンズの結成によって、スターアイプリである自分たちをも上回った彼女らの光が、何処から生み出されているのか。アイプリバースの謎である伝説のコーデに至るために自分たちに求められるものは何なのか。それを見出すことができるのだと思います。
生徒会の面々ですら使えなかった特別なアイプリブレス。それをひまりが持つことによって何が起こったのか。そこに物語上の意味合いを持たせてくれたのも嬉しいし、生徒会のプロデュースを受けていたひまりは、それを主導していたサクラとは、ある意味で師弟関係のような間柄にもあると思うのだが、独り立ちした元教え子から教えられることがあるというね。この逆転現象も良い味わいでありました。
何よりサクラにとって一人で楽しむものだったアイプリが、皆と一緒に楽しむ空間に変わったようにね。伝説のコーデの謎に迫るという共通の目的を持つ仲間を得たこともさることながら、それ以上にアイプリとアイプリブレスによって通じ合った友達と、今まで以上に強く結びつき、より楽しい時間を過ごすことに重きを置くカルテットスターの結成の運びに持っていく流れが心地よかったです。
アイプリは楽しいものであること。物語開始当初から皆を楽しませることを何よりも重視してきたサクラのルーツが見える回でもありましたし、誰からも一目置かれる隙のない生徒会長像で描かれることもあったサクラの意外性と言いますか。今までも視聴者目線ではそうではなかったかもしれないが、ひまりに通じる愛嬌とか親しみやすさを感じられる。サクラの印象がより柔らかくなった回でもあったかなと。
人付き合いというか距離感の図り方が上手くなかったり、ひまりの言葉をそのまま引用する不器用さだったり、一年時には生徒会の仕事を溜め込んで、アイスマイリンの二人をドン引きさせていたり等々。生徒会長としてアイプリとして。決して完璧ではないけど一つ一つのことに向き合ってきた一条寺サクラの、確かな歩みを見ることが出来た今回のお話でした。
プリトモたちの誰もが認める実力者にして人気者のスターアイプリ。ルビー=ラズリとアイスマイリンが一つのチームとなったらね。それはもう他を寄せ付けぬ圧倒的な光を放つのも無理からぬことということで。サクラの軌跡と生徒会の成り立ちを描いた流れそのままに、新ユニットであるカルテットスターのお披露目までやってしまうとは思わなかったので、これはかなり驚いたところでもあります。
個々のままでも強く光り輝く星々。それが今までより強く結びつき、一つの思いで繋がることで更に大きな輝きを生み出していく。それを体現するような統一感のあるコーデやステージ演出。トランプに見立てた装いで個々の特性を打ち出しつつ、一つのコンセプトで成り立っていることを感じさせてくれる構成が見ていて眩いのであります。
新しいアイプリの歴史を作る。自分たちが先頭に立ち、アイプリの道を切り開いていく意気込みが感じられるライブは見応えがありました。新曲『Perfect☆STARs』の疾走感のある曲調と、躍動感のある振り付けが、その印象をより高めてくれている。個人的にもアイプリ楽曲の中で好きな曲になりそうだし、新展開を迎えるにあたり景気づけの一発と言いますか。勢いを付けてくれるステージだったと思います。
スターアイプリのルビー=ラズリを上回り、話題沸騰中のシークレットフレンズと、その彼女たちに対抗する為に彗星の如く突如として舞い降りたカルテットスター。誰もがこの二チームに注目する中で、虎視眈々と牙を研ぎ機を伺っている我らがチィちゃんが、第三回のアイプリグランプリで爪痕を残してくれるのかどうか期待せずにはいられない。
真打ちは遅れてやってくるではないけれど、スターアイプリ同士で一つに纏まったカルテットスターより後に、彼女の時代がやってくると願わずにはいられないので。筐体の方の流れもありますが、ここまでなかなか日の目を見ない彼女に、光が当たる日が来ますように。チィちゃんが孤高のソロ活動を続けるスタンスを維持するのか。カルテットスターに合わせてシークレットフレンズに合流することはあるのか。その辺りにも注目しながら今後の動向を見守っていきたい。真実夜チィが活躍する日を本当に待ち望んでいるぞ!