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ワッチャプリマジ! 第4話 「コンビ解散!?マジ早すぎだよ~」 感想

ワッチャプリマジ! 第4話 「コンビ解散!?マジ早すぎだよ~」 感想

二人一緒のプリマジがここから始まる!

自分の優秀さをアピールして成果を求めるみゃむの気質も、優秀な者として存在感を示さないと周りの誰にも相手にされず認めてもらえないという一種の思い込み。強迫観念に通じるものであり、何かと強気に出て周りを下に見ようとするのも全ては弱い自分や寂しさに耐えきれない自分を覆い隠そうとする反応の裏返しでもあったわけですね。

確かにまつりも他のプリマジスタを前にした際に、ファン感情が優先して表に出てしまっているところはあったし、みゃむ視点で見るとお祭り気分で本気で頂点を目指す気がないように映るまつりと一緒では、自分の存在を周囲に認めてもらえないし、他のプリマジスタに興味を惹かれるまつりに、いつ見放されるか分からないという恐怖もあったのだろう。

ただ、形や真意はどうあれみゃむの弱さを隠すための強気な態度や頂点を目指そうとする姿勢が、まつりの心を奮い立たせ本気にさせたのも事実であり、みゃむに感化されたまつりが今度はみゃむを奮い立たせ、その弱さを受け入れた上で自分が強くなって補うと引っ張ってくれたのが凄く良い。まつりの主人公ムーブ、相互に干渉し影響を与え合って前に進むパートナー性も打ち出されていたし、真のコンビ結成までの話運びも素敵でした。

実は本編よりも前の幼少期に会っていたまつりとみゃむの運命の出会い。かつて寂しさや孤独から来る涙をみゃむが拭ってあげたように、今度は誰にも認めてもらえない恐怖と孤独に苛まれ暴走しかけたみゃむの涙をまつりが拭ってあげる対比描写も良いし、みゃむに手を引かれて始まったまつりのプリマジスタとしての歩みにしても、今回はまつりがみゃむの手を引く形になっていて見せ方が本当に巧い。

みゃむの性格や生い立ちにしても猫の性質や特質を上手く絡めてるなぁと感心してしまう。本当に言いたいことや秘めた思いはしっかりと伝えなければ相手には伝わらない。お互いの良いところや悪いところ、強いところや弱いところ。共に本気で頂点を目指す意思の共有。全てひっくるめて互いにぶつけ合うことで再度結びついたまつりとみゃむの本当の意味でのプリマジはここから始まるのです。

プリマジやプリマジスタに対して憧れの気持ちが強く出ていたまつりが、自らも憧れの存在と競い頂点を本気で目指すという意識変革までのプロセス。自分という存在を周りに意識させ刻み込む為に自分一人の力を見せようと張り詰め躍起になっていたみゃむが、パートナーと支え合い高め合い認め合うことで頂点を目指すという意識変革に至るまでのプロセス。コンビ結成に至るまでの丁寧さに魅せられました。

みゃんじいの台詞を借りると「早く行きたいなら一人で行きなよ。遠くへ行きたいならみんなで行こうよ」。頂点を本気で目指すからこそ求められる二人で一緒に歩んでいくプリマジ。まつりの主人公像の確立、最初の下地が整い次はステップアップへの道のり。各キャラとの絡みも本格化していくでしょうし、色々な意味でここから広がりを見せていくプリマジが楽しみでなりません。

速攻でひな先輩に乗り換えを図ったみゃむのムーブも、彼女の生い立ちや性格を知れば分からなくもないところもありますが、みゃむと通じ合った後にもプリマジ限界オタクとしての一面を見せるまつりも、中々に罪作りなところがあると言えるかもしれない。今回の件を経てみゃむはもうまつりにベッタリになりそうな予感もあるけど、まつりの方はプリマジスタに出会う度に興味を惹かれてしまいそうなので。

やきもちを焼いてヤキモキさせられるみゃむも見たいと言えば見たいが、元々が放っておかれたり寂しさを感じると不安定になってしまうのがみゃむでもあるのでね。まつりには寂しがり屋のみゃむをいつでもしっかり見ていて欲しいと願ってやまないのです。