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ワッチャプリマジ! 第16話 「橙真の『マジ』 ひゅーいの『マジ』」 感想

ワッチャプリマジ! 第16話 「橙真の『マジ』 ひゅーいの『マジ』」 感想

チュッピとマナマナの本気が人と世界を変える原動力となる!

今回はこれまで謎めいた言動が目立っていたひゅーいと、まつりの幼馴染の橙真がメインとプリマジスタではないマナマナとチュッピに焦点が当たっていた話でしたが、形は違えどもチュッピの本気=マジがマナマナの心を揺らすワッチャを生み出し、それが結びつくことで開ける新たな可能性という本質的な部分は共通していたのかなと感じます。

少し前のまつりと同様に、何故プリマジをするのか、自分にとってのプリマジとは何かという命題に今回の橙真もぶち当たっていたのだが、橙真にとっての飴作りもまつりにとってのプリマジと同じであり、誰かを笑顔にして幸せを感じられることに喜びを見出している。それが何より嬉しく心躍るからこそ本気になれるのであり、その本気に熱量が伴うからこそ周囲の人は感化され刺激を受けるのだと。

たとえ魔法を使えないチュッピであっても、全てを賭す程に強い本気であるならば、それは時に本物の魔法以上の奇跡を起こし得るものにもなる。そして、本気の熱量は周りにも伝播する。ひゅーいに橙真の本気が伝わり彼を突き動かしたように。まつりのプリマジに橙真が励まされ、同じように橙真の作る飴にまつりが刺激と勇気と元気を貰ったように。

チュッピの本気。何かに真剣に打ち込む姿勢はその人を輝かしく彩り、その熱は世界を動かす程のエネルギーを生むのだということを改めて提示された回でもあったのかなと感じます。プリマジスタだけではなく魔法が使えないチュッピが秘めている潜在的な可能性。可能性や道を切り拓く力強さ。その根源にあるものは何かというのが見える回でもあったかなと。

一方でマナマナであるひゅーいの願望というか願いも少し垣間見えた回でした。フェスリダ学園長やウンディーネのようないわゆるオールドタイプの魔法使いが、口を揃えて言っていたチュッピはマナマナにとってワッチャを生み出す為の糧という趣旨の発言。共に何かを生み出すとか新しい可能性を開くというのではなく、一方的な利用価値を提示する旨の考えは、ある意味で今を頑張るプリマジスタ達のそれとは真逆のスタンスで。

そういう閉ざされた古き風習や慣習というか。一方的なものではなく相互に干渉し合うことで生まれる未知なる可能性。そこを切り拓く際に生じる熱量や見たこともない眩い輝きを伴う景色。ひゅーいが望むのはチュッピとマナマナが共に生み出す可能性に満ちた奇跡なのかなとね。純粋であるが故にその渇望はより強く彼が求めてやまないものへとなっていく。

友達がいないというみゃむの発言も相まって、橙真に対する距離感の近さの理由や、一種の危うさすら感じさせる純粋さにも得心がいったところがあります。立場上ひゅーいも難しい立ち位置にいる感じですが、プリマジを盛り上げたいという気持ちに偽りはないですし、それが良い方向に作用していけばいいなと。まぁ御芽河との絡みで逆方向に作用しそうな危険性も無きにしもあらずな感じもありますが。ともあれこれからの二人の動向にも要注目なのであります。

今回は往々にして橙真とひゅーいの距離感がアレだったけど、やっぱり幼馴染同士の王道のやり取りが一番だよと思わされた最後の一幕。恋愛感情云々は抜きにしても互いの頑張りに元気を貰い、自分の原動力となっていく好循環な関係。これからもまつりを要所要所で支える橙真であってほしいものです。

プリマジ版のハシビロコウ先輩が登場してて地味にツボった。プリパラでは神アイドル編からお馴染みのキャラになりましたが、本作では物語に関わってくるような存在になるのかどうか。ともあれプリティーシリーズの一ファンとしては少し嬉しくなるファンサービス要素の一つ。