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キラッとプリ☆チャン 第131話 「認定試験不合格!たまごに戻っちゃうッチュ!」 感想

キラッとプリ☆チャン 第131話 「認定試験不合格!たまごに戻っちゃうッチュ!」 感想

ご主人様の思いと信頼に応えることこそマスコットの本懐!

慢心せず自分らしさを大切にしてご主人様の為に精進し続ける!

まさに初心忘るべからずなマスコット認定試験に纏わる一騒動。アイドルマスコットとしてライブデビューも果たし、後輩マスコットにも慕われすっかり調子づき迷走してしまったマスコッツの三人でしたが、謎のマスコットとして急遽参戦したシルクちゃんの優雅さにあてられ、下から来る新星に突き上げを喰らう怖さと、慢心から生じる緩やかな退化の恐ろしさを身を以て味わったんじゃなかろうか。

キラッチュはともかくとしてと言うと語弊があるかもだけど、生真面目なメルパンや健気で謙虚なラビリィまでもが、周りからの賞賛と慣れからくる気の緩みによって、試験を軽視し当初持っていたはずの気高き志と自らの在り方を見失うまでに至ってしまったのです。それは、今まで数多の名勝負を繰り広げ、それでもより高みを目指すべく日々奮闘しているご主人様の姿勢には沿わないものなのだ。

まだ、デビューして日も浅いマスコッツの三人は、そこまでの実績を得るには至ってない。たとえ実績があったとしても、自らを高め研鑽する精神を喪失してしまっては、今より高いところへ、今より先にある場所へ到達することなど到底叶わない。キラッチュ達が目指すものは、ご主人様と共にイルミナージュクイーンの栄冠を得ることであり、そこに至ることがマスコットの存在意義にして本懐を遂げることでもある。

誰かの賞賛を得る為にやっているわけでは決してなくね。結果としてそれが後から付いてくることはあっても、それが至上命題ではないのです。今回サプライズ参戦しキラッチュ達の支えとなったシルクちゃんがそうであったように。ご主人様の期待と信頼を一身に背負い、その思いに応えるべく奮闘し、ご主人様を支え導き共に歩む存在となる。それこそがマスコットの原点にしてあるべき姿に通じるのだ。

後輩マスコットに持ち上げられる為ではなく、敬愛するご主人様の期待に応えられる自分でいる。そのためにマスコットに求められる精神と姿勢。ご主人様と気持ちを一つに重ね互いに高め合える理想の在り方。イルミナージュクイーンの座を巡る本格的な勝負を前に、鍵を握るマスコット達の在り方と存在意義を、改めて問うていた回だったと思います。慢心は何よりも恐ろしいものである!

キラッチュ達の面白トンデモ迷走っぷりや、後輩マスコット達の熱い手のひら返しっぷり、そしてまさかのシルクちゃん参戦とネタ的な意味でも盛り上がり所が多くて楽しい回でした。人知れずゴーゴーマスコッツの三人を導いてシルクちゃんのことを、唯一りんかちゃんだけが察して対面出来たことも良かったなぁ。シルクちゃんでこんな良いお話になるなんて嬉しい誤算でした。

ご主人様とマスコットの思いが一つになったとき奇跡が起きる!

りんかちゃんとシルクちゃんが奇跡の対面!予告の時点でフードを被った謎のマスコットが誰なのか気にはなっていたのだけど、まさかまさかのシルクちゃんだとは夢にも思わず。シルクちゃんのこの形態がアイドルマスコットなのか否かも正確には不明なんだけど、声まで付いて物語上でも大きな転機に関わる役回りを担えていたし立派なシンデレラストーリーを歩んでいるよ。

上でも少し触れたけど今回のシルクちゃんはマスコットの在るべき理想の姿を体現した存在だったんじゃないかと思います。後輩たちに慕われ周りからの賞賛を受けたことで勘違いしてしまったのがキラッチュ達でしたが、そこへ行くとシルクちゃんは真逆の存在です。作中キャラの目線でも正統派のマスコットとは言い難く、ネタ扱いや忌避されることも少なくなく、賞賛を得るタイプのマスコットではなかった存在。

でも、たとえ周りからどれだけ懐疑の眼差しを向けられてもシルクちゃんの可能性を信じて疑わなかった存在が一人いる。その青葉りんかの思いを一身に浴び期待に応えるべく動いていたのが今回のシルクちゃんで。即ちマスコットはご主人様の思いと信頼に応えてくれるものであり、擬人化シルクちゃんはその象徴でもあったのだと思うわけです。

たとえ周りからの賞賛を得られずとも敬愛するご主人様の思いに応える。誰にも存在を正しく認知されなくともシルクちゃんは見事その役目を果たしマスコットの本懐を遂げたのです。ともすればシルクちゃんを盲信しているりんかの見る目は間違っていなかったし、流石めが姉ぇさんの後継者候補だなと。思わぬ形で奇跡の対面を果たした二人。この一瞬の会話がいつか現実のものとなり、りんかとシルクちゃんでライブをやる日が来ることを密かに願い続けることにする。本当劇場版とかで実現しないかな~。

後輩マスコットちゃん達の熱い手のひら返しが面白い

結果を出しているときは熱い賞賛を、結果を出せなくなれば容赦ない扱いを。ある意味で分かりやすい変わり身でしたが、プリリズ時代の作中ファンや観衆もそうであったように、これぞプリティーシリーズにおけるプリティー民度じゃないかと懐かしい気分に浸れたシーンでもありました。

可愛くて華やかなイメージもあるマスコット界隈なんだけど、プリティーシリーズのマスコットって厳しい現実が付随してるのもまた事実なんだよね。マスコットの墓場行きなんてことにならないためにも、やっぱり慢心することなく研鑽し続けることの重要性を改めて痛感させられるのである。