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キラッとプリ☆チャン 第128話 「アリスを守れ!サンシャインサーカスエリアの奇跡!」 感想

キラッとプリ☆チャン 第128話 「アリスを守れ!サンシャインサーカスエリアの奇跡!」 感想

互いに譲れない思いがぶつかり合う。

守るべきものがあるからこそぶつかり合うソルルとルルナの思い

アリスのデビューとプリンセスカップが無事に終わり一段落ついたので、今回は箸休め的な回かなと漠然と思っていたけどさにあらず。放送休止期間がなければこの回で丁度半年の区切りが付く回だったのもあり、只では終わらせず見事に仕掛けてきたなという感じでしてやられました。まさかソルルのデビューライブをここでやるとはなぁ。この畳み掛け具合は流石だし終始圧倒されてしまうのである。

アリスのデビュー以降、彼女に纏わる人物の動向やバックボーンにも焦点が当たり始めてきましたが、ソルルとルルナに関してはお互いに守りたいものがあり、その譲れぬ思いを何よりも大切にしているからこそ衝突してしまっている感じですね。アリスを何よりも大切に思うソルルは分かりやすいのだが、ルルナはイブ以上にソルルの身を案じているからこその厳しい当たりをしているようにも見える。

気になるのはソルルが記憶を取り戻しアイドルマスコットとして成長することを、ルルナが危惧し何よりも危険視しているのが明るみとなったことだろうか。失われている記憶の復活と成長の果てに待つ破滅的な何かの示唆。これはどうしたってキンプリに出てきた一条シンの中に眠っていたあの存在を否応なしに想起させられる。キャラ名や中の人繋がりでもドンピシャなのが、より一層の不安を煽るところで。

プリティーシリーズの中でもレインボーライブから派生したキンプリにおいて出てきた全世界に共通する下地というか根幹部分に纏わる設定というかね。あくまでプリチャンにおいては裏設定程度に留めて欲しいとも思うし、これを直接的にシャインと繋げると本作が独自に築き上げてきた大切な何かが崩れそうな気もするので、それはないとは思うのだが一抹の不安はどうしても残ってしまう。

少し脱線したけど記憶を失ってもなお変わらないソルルのアリスへの思い。それを阻止することでイブだけでなくソルルをも守ろうとしているようにも見えるルルナの複雑な胸中が垣間見えたことが、今回一番の収穫だったんじゃないかと思います。大切な人やものを守るために時には嫌われ役に徹してでも成さねばならないことがある。

今まで一方的にソルルを敵対視していたようにも見えていたルルナの葛藤や思惑。全てとは言えずとも内に抱えている真意の一端に触れられたのが印象深かったです。アリスのデビューを機に一気に動き始めた彼女に纏わる人物のバックボーンと物語。何故アリスとイブは生き別れることになったのか。何故ソルルは記憶を失うことになったのか。ソルルの記憶の復活とアイドルマスコットとしての成長が何故危険視されるのか。

シーズン3から登場したキャラもすっかり馴染み、それぞれの立ち位置を確立し始めてきた中で繰り広げられる後半のストーリーがどのようなものになっていくのか。そして新キャラだけでなくキラッツ、メルティック、リングマリィの面々がここからどのような見せ場を作り存在感を発揮していくのか楽しみは尽きない!後半戦も楽しみだ!

ソルルのライブが太陽の名を冠する者を目覚めさせる契機となるか

機械翻訳によれば太陽の目覚めを意味する新曲『Despertar del SOL!』。奇しくもルルナの手により中断されたアリスのライブが呼び水となりお披露目となったソルルのソロデビューライブ。ソルルのキャラ名を筆頭にマスコットソルルコーデにしても新曲の曲名や歌詞にしても、至るところに太陽をモチーフにした要素が散りばめられており、記憶を失って以降では初となるこのライブがまさに太陽の目覚めを予感させてくれる。

上述したようにソルルの記憶復活を危惧するルルナの反応、加えてここまで太陽との関連性を強調されると、否応なしに「シャイン」の存在が頭をよぎってしまうのは、プリティーシリーズを追いかけている者にとっては致し方ないものがある気がする。プリパラ以降におけるプリティーシリーズのイケメン強キャラは斎賀みつきさんのイメージが強いのも影響してるかな。どうしたって繋がっちゃうものね。

幻想的なイメージや荘厳さすら感じさせた紫京院ひびきやシャインのそれとは異なり、マスコットの生来のイメージに由来する可愛さや明るさは残しつつ、確かな格好良さを感じさせるライブパートは流石の一言。やっぱり顔が良すぎるし声もイケボすぎてな…。しかし、太陽の光を浴びつつ遮り拒もうとするがごとく手をかざしている最後のカットすら意味深に映ってしまう。

この目覚めのライブが更なる波乱を告げるものになってしまうのか。この先の展開も純粋に楽しみだしソルルが記憶を取り戻した時にどうなってしまうのか。それも楽しみなのである。願わくば大切なアリスへの思いを忘れることなく彼女のナイト様で在り続けて欲しいところだ。