主人公すら乗り越えて更なる高みへ至る為の決意と覚悟。
あんなとメルティックスターのライバルとしての矜持！
主人公である桃山みらいに正々堂々、真正面から妥当宣言を繰り出す赤城あんなの格好良さに痺れる。メタ的な視点で見れば主人公補正や特権、物語進行上の一種の不文律として、触れずにスルーしてもおかしくないところ。でも、他でもない作中のあんなは一年目のアイランジュ、二年目のダイヤモンドアイドルを巡る競い合いの結果を直視し、自分たちがキラッツの後塵を拝している現状をしっかりと受け止め、それを認めた上で研鑽を積み妥当キラッツを成し遂げんと強い決意のもと臨んできている。
あんな率いるメルティック勢のライバルというものに対する考え方は、前回の感想で触れた通りなのだが、互いのチームを牽引する存在として、プリチャンの中心にいる存在として。あんなが桃山みらいのことを強く意識しているのがとても良かったし、あんなに触発され刺激を受ける形で、次は負けないと意気込むみらいがいたりして、早くも対等のライバル同士が生み出す好循環の構図を拝めたことも嬉しい。
現状維持は緩やかな死にも等しい。新しい可能性を常に模索し進化し続けること。それこそがプリチャンアイドルの本懐にして何よりも求められる資質だと思うし、海外に行ったリングマリィやだいあ達が帰ってきたときに、更に洗練された彼女らに負けない自分たちでいる為にも必要な姿勢だと思う。故に現状にある程度満足していたキラッツを、次に向けて動かしたメルティックはやはりキラッツの正当かつ対等なライバルなのだなと改めて思うわけです。
二年目まではあまり表面化してなかったみらいとあんなのリーダー同士の新たなライバル関係を予感させつつ、二年目までに積み重ねてきたえもとの関係性を軽視とか度外視しているのではなく、やはり何よりも重要視し誰よりも互いに認め合っているのも堪りませんでした。これまでの積み重ねとこれから積み上げていくもの。キラッツとメルティックのライバル関係を軸に、三年目の新たな展望を示唆する形になっていた。
勿論それはアイドルだけに留まらず、彼女らを支えるマスコットも加えてのもの。三人ではなくメルパンも含めた四人の絆が鍵と言ってくれたのも嬉しいし、自分に出来ることを精一杯やって、メルティック同盟含めアイドルと支える側が一つになった時に、メルパンがアイドルマスコットとしての新境地に至るという流れも良かったです。
色々なところからこれまでの積み重ねと新境地が見えた回でしたし、みらいとあんなのライバル構図、えもとあんなの安定の喧嘩ップルぶり、メルパンのアイドルマスコット化等々。本当に見どころしかない密度の高い回で満たされました。いやー、やっぱりプリチャンってどこまでも意欲的で挑戦的だし見ていて楽しいなぁ。
これが新たな一歩！メルティックスターとメルパンの新境地！
メルパンやメルティック同盟と思いを一つに重ね、決意も新たに臨んだ大舞台でメルティックスターが勝ち取った栄冠！アイドルマスコット化したメルパンは美少女すぎるし、妥当桃山みらいと妥当キラッツを掲げて作った新曲をぶつけ有言実行するメルティックはやはり最高に格好良い。アイドルマスコットの姿と燦然と輝くイルミナージュコーデこそが、彼女らが更なる高みへ向けて歩みだした何よりの証しとして映る。
ライバルがいるから届く境地があるとするなら、ここに至ることが出来たのもキラッツとキラッチュがいればこそ。時に刺激を貰い時に刺激を与える。相乗効果がもたらす好循環と新境地へ至る道筋。今回の結果がキラッツに刺激をもたらし、彼女らを更に押し上げそれに呼応するようにメルティックも更に進化していく。ライバル同士が紡いだ奇跡の輝きがとても眩しく尊い。
安心安定のえもとあんなの喧嘩ップルぶりに魅せられる
喧嘩するほど仲が良いを地で行くえもとあんなのやり取りが微笑ましく最高。嫌われてなくて良かったと安堵するえもがいれば、嫌いになるわけが…と言ってくれるあんながいる。喧嘩ップルな二人の楽曲『ツヨキ！ツインテールズ』の歌詞に「キライキライ言ってもあのね…！」「まあキライじゃない…かも」のフレーズがあるんだけど、「嫌いじゃないかも」から「嫌いになるわけがない」にシフトしているあたりに、二人の関係性の進展を感じられてニマニマせざるを得ないのである。
天邪鬼で普段は素直になれないが、ふとした瞬間に素直な気持ちが溢れて照れ隠ししてしまう二人であり続けて欲しいものです。誰よりもお互いのことが大好きで認めあっている二人。あんえもあんは永遠であり、いつまでもお互いのツインテールをビヨンビヨン引っ張り合う間柄であっておくれ～！
