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ミュークルドリーミー 第45話 「悪夢のお城だったかも?」 感想

ミュークルドリーミー 第45話 「悪夢のお城だったかも?」 感想

悪夢の女王様の意外な実態が明らかに!?

ナイト仮面と悪夢の女王様との邂逅!いざ最終決戦と思いきや…?

ナイト仮面と化した杉山先輩とゆめの本格的な直接対峙、一五山に拠点を構えていた敵である悪夢の女王様の居城に、ゆめ達が乗り込むという文字通りの物語の山場にして見せ場!だったはずなんだけど、悪夢の女王様陣営が怒涛の勢いでギャグ要素を繰り出してくるものだから別の意味で盛り上がらざるを得なかったという不思議な感覚に襲われるのです。

特に一五山の居城に入ってからは顕著で、城に入る前に怪しい雰囲気を感じ取り、速攻で引き返えすことにしたゆめ達の決断に、悪を気取っていたナイト仮面と悪夢の女王様が本気で慌てふためく様だったり、ゆに様のうっかりでアッサリ正体バレすることになった杉山先輩に対するゆめのアレコレだったりね。

極めつけが最後の最後に明かされた悪夢の女王様の衝撃的な生活実態ですよ。一応話の展開の上では悪役にして敵役であり、終盤に向けてシリアスに寄っていっていたはずの彼らが、示し合わせたかのように揃ってボケはじめたことにより、物語の流れと性質が一気に変わったのを感じざるを得ない。重くなりすぎるのは本作の趣旨じゃないと思うし、これはこれで面白いから良いんだけど。

そんなジェットコースターに乗ってるような気分になるというか。濃密で浮き沈みというか緩急の激しい回でもありました。いや、だってここまであれだけ悪の大物感と威厳を保っていた悪夢の女王様が、めっちゃ所帯染みた暮らししてるんだもん。本当、一瞬何かの見間違えじゃないのかとすら思えるほどに衝撃的なオチが待っていましたなぁ。夢の中とは言えやはり衝撃的。

こうなってくると今までの悪夢の女王様の言動や目的にしても、思っていたのとは全く異なる意味合いがあったんじゃないかと思えてきて、今後の展開と一年目の着地点がどうなるのかますます読めなくなってきた感じがあります。だからこそどういう形で決着を付けるのか楽しみであるんだけどね。だってラスボスと目されていた存在が貧乏女王様だなんて誰も思わないじゃないか…。

お空の上の女王さまとの関連性も含め、悪夢の女王様が本当はどんな人なのかを把握しつつ、最後まで堪能していけたらいいな。必死に名乗り口上と決めポーズを考えて実行していただろうはずなのに、思わぬ形であっさり正体を明かされることになった杉山先輩に関しては…うん、そういうこともあるよね。およそセオリーと言える要素を覆してくるからミュークルドリーミーは面白い!

もしかしなくても苦労人?悪夢の女王様の意外な生活実態!?

狭めの畳部屋に座ってお米とたくあんを美味しそうに食べている悪夢の女王様の庶民的な暮らしよ。物語の裏で糸を引く黒幕にして威厳すら漂わせていた姿は何処へと言わんばかりの実態に驚きを禁じ得ない。因縁の相手であるドリーミーメイトの面々とこんな形で遭遇するとは夢にも思わなかっただろうけど、こんな女王様の姿を見るなんて夢にも思わなかったのは視聴者も同じなのでおあいこなのです。

しかし、悪夢の女王様が本当にいつもこんな極貧生活を送っていたとしたなら、諸々の発言の意味合いも変わってくるかもしれないし、何より苦労人すぎて同情を禁じ得ない。自分はこんなに侘しい暮らしをしていたのにも関わらず、ゆに様たちに家を用意してあげてたのだろうか。そうだとすると女王様に対する印象がまるで変わってくるまであるのだが。

ゆに様たちも根無し草で女王様もビックリの貧乏生活を送っていたし、似たような境遇に置かれていた彼らを放置することが出来たかったのではないかとかね。あれ、悪夢の女王様って実は良い人なのでは?

作中で唯一真剣にシリアスしてるのって百合先輩だけの可能性

杉山先輩や悪夢の女王様もゆめ達に負けじとボケ倒してしまっていただけに、諸々の事情を全く知らない百合先輩だけが、本作で唯一真剣にシリアスを演じ幼馴染の身を案じる正統派ヒロインになってしまっている感がある。仮面やマントを付けてノリノリで決めポーズをキメている幼馴染の姿は知らないほうが良いのかもしれないが。

ただ、杉山先輩にとって百合先輩がキーパーソンであるのは揺らがないと思うので、ここから百合先輩がどんな形で話に絡んでいくのかも注目して見ていきたい。