密やかに伸びやかに

アニメ、PCゲーム、PC関連のニッチな備忘録

ミュークルドリーミー 第39話 「ロック・ぺブル&ストーンズ」 感想

ミュークルドリーミー 第39話 「ロック・ぺブル&ストーンズ」 感想

なんとも硬い石まみれの回だ!

随所に散りばめられた石要素!硬い意志を解きほぐす光明!?

これだけ石まみれな回もちょっと記憶にないくらい石尽くしの回で、文字通り石に埋め尽くされてしまそうな勢いを感じずにはいられい!まさにゆめちゃんパパがメインを張るに相応しい内容だったかもしれないが、石に絡めた小ネタやギャグのオンパレード、まさかのゆめちゃんパパのキャラソン披露等々、よく石要素だけで固めて一話を構成したなと感心してしまうのです。

一見すると本筋にあまり絡まないギャグメインの回だったようにも映るけど、よくよく見直してみると何気に本筋にしっかり絡む内容であり、硬直した状況に陥っている杉山先輩に対するメッセージ性が込められた回でもあったのではないかと思える内容でした。そう思えた要因がゆめパパが繰り返し言及していた何気ない一言と石まみれの今回の中で特にピックアップされていたデュモルチ石です。

ちょっと調べてみた感じですが困難や劣勢に立たされた時、一筋の光明を見出すよう導くと言われている石。それがデュモルチ石の石言葉だそうで。知性を高める効果があるとされるデュモルチ石は、合格までの道のりをサポートする石でもあり、受験を控える杉山先輩にピッタリの石。他にも恋愛においては相手を見極める力、精神面では心を安定させ前向きにするサポートをする石でもあるようです。

こうして石言葉を羅列してみると今回ゆめとパパが特に話題に出したデュモルチ石は、杉山先輩の現状やゆめ達との関係性を象徴する石として機能していたように映ってくる。弟に対する劣等感の蓄積。そこから生じた閉塞感や硬直した意志を打開し光を見出すにはどうすればいいのか。そのヒントを石を通じて視聴者に訴えかけていたのではないかなとすら思えるのです。

奇しくも石に執心するゆめパパの台詞の中にそれはあった気がします。ゆめパパが繰り返し言ってたけど「役に立つとか立たないとかそんなことは関係ない」。「君はただ君であるだけで尊い」。「何の役にも立たないが私は私であるだけで尊い」。ゆめパパにその意図はなかろうと、これがもう全てであり弟との比較から劣等感に苛まれ苦しむ杉山先輩が至るべき悟りの境地なのではないだろうか。

サブタイにあるペブルがカーリングのそれを指してのものならば、やはり硬直して動けない石=意志の滑りを円滑なものとし、身動きの出来ない杉山先輩の現状を打破して前に動かす為に求められるものを石要素を通じて示唆していた回だったんじゃないかなと。そう思えた内容でした。まぁ私の得意なこじつけ炸裂でもあるんだけどそれはそれ。細かいことは気にしない気にしない!

ナンバーワンよりオンリーワン。よく言われる使い古された言い回しかもしれないけど、結局行き着くところはここだしこれに尽きると思います。頂きを目指して努力し励むことは素晴らしいことだが、それに取り憑かれて自分が疲れてしまっては本末転倒。もう少し肩の力を抜いて他人との比較ではなく、周りに目もくれず自分の好きなことに邁進するのも時には良いのかもしれません。周りから変人扱いされても石への情熱と愛をひたむきに貫き、自分の世界を構築しているゆめちゃんパパのようにね!

ロックなキャラソン披露!ゆめちゃんとゆめちゃんパパは似た者親子!

今回一番印象に残ったのがゆめちゃんパパのキャラソンシーンでした。まさか、ここまでガッツリ歌ってもらうことになるなんて夢にも思わず。いや、夢の中の話なんだけどさ。当たり前のように合いの手を入れてくるゆめちゃん達が面白いし、何故かパパに続いて歌い始めるゆめちゃんのノリの良さも光っていた。この辺りからもやはり似た者親子なのだろうと察してしまうのだ。

「ロック!ロック!ロック!」の歌詞の中にもあったけど、見つけろ君だけの石というフレーズが全てだったと思います。肝心の杉山先輩は今回夢の中に来ておらず聞いていないのがアレだけど、やっぱりそういうことなのだろうと。