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ミュークルドリーミー 第9話 「きゅうちゃんのゆううつ」 感想

ミュークルドリーミー 第9話 「きゅうちゃんのゆううつ」 感想

言葉を話せないきゅうちゃんの切なる願い。

みゅーちゃんを気遣う擬人化きゅうちゃんの純粋な願いが尊い

元気のない飼い犬きゅうちゃんの悩みを探るべくユメシンクロを使って起こった一騒動。本来なら知ることは出来ない相手の心を具体的な心象風景を通じて知ることが出来るユメシンクロですが、みゅーちゃん達のようなドリーミーメイトとも異なり、本来なら言葉を介して通じ合えない人と動物の心を繋げる役割も果たしていて、ユメシンクロの素敵な使い方と家族に向ける親愛の情の見せ方が素敵で心温まる。

ゆめと擬人化きゅうちゃんのネタとしてのトキメキ満載だけどオチもある疑似恋愛模様で場を盛り上げつつ、かつてゆめがきゅうちゃんと友達として接し家族として迎え入れてくれたように、新しくやってきたみゅーちゃんに対して、今度はきゅうちゃんが自分がそうされたようにみゅーちゃんと友達になり新たな家族の一員として迎え入れたいと思ってくれてたいたというのが素敵よね。

愛にもいろいろな形があるけど今回の愛は身内や親しい人に向ける親愛の情。冒頭で日向家の和やかなピクニックが描かれたのも、その側面をより強調して見せたかったからではないかと感じた次第です。初回から一つのお約束ネタとして用いられていると思っていた犬を怖がるみゅーちゃんの苦手を、ユメシンクロを正しく用いつつ良い話へと昇華してしまう構成が見事でした。

ゆめと擬人化したきゅうちゃんという新たな可能性も生まれ…。可能性と夢は無限に広がり続けていることを改めて感じた回でもありました。言葉を交わせずとも夢の中で通じ合える素敵な奇跡。きゅうちゃんの真意を知りきゅうちゃん限定で犬と触れ合えるようになった我らがみゅーちゃん。微笑まな関係性を構築しながら二人にはズッ友であり続けて欲しいよね!

まいら&ぺこっちのギャグに対することこ先輩の反応が面白い

だっしふんにゅうコンビのボケとギャグを見たことこ先輩が披露したシリアス顔と、辛辣かつドスの聞いた「は?」というマジな反応が、インパクトありすぎて印象深く刻み込まれる。その直後に穏やかな笑顔で感想を言ってるけど真逆とも言える反応の落差が更に恐ろしさを引き立たせていたような気もする。

前も同じようなこと書いたけど多分ミュークル主要キャラの中で第一印象とその後のキャラ印象が最も変わるキャラがことこ先輩なんじゃないかと個人的には思っているのです。気が付いたら誰よりも暴走して予想外のことをし始めるのではないかと気が気でなく。まだまだ未知の可能性に満ちたことこ先輩の今後の活躍にますます期待してしまうのだ。

ゆめちゃんと擬人化きゅうちゃんの恋愛模様もこれはこれで

人間のように建前とか他意が一切ないきゅうちゃんのどストレートな言葉は、却ってゆめちゃんにとっても突き刺さるものとなり、彼女の心を揺さぶるものにもなっていましたが、ゆめちゃんに思いを寄せる朝陽くん以上に彼女をときめかせて赤面させているきゅうちゃんたるや恐るべし。朝陽くんもっと頑張らないとだよ!

まぁ本編部分の感想でも触れたけど身内や親しい人に向ける親愛の愛は、恋愛の愛とは似て非なるものであるが、それ故に時に難しくややこしい事態を巻き起こすもの。ゆめちゃんにとって朝陽くんは近すぎる存在で家族や兄妹にカテゴライズされているからきゅうちゃんと相対したときのような反応にならないと言えるのかもですね。このゆめの心情描写の変遷も、やはり本作の見所の一つなのだと今回を見て改めて感じたところでもありました。引き続き要注目なのです。