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ヒーリングっど♥プリキュア 第31話 「ビョーゲンズの進化!お手当てはヒーリングっど♥アロー!」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第31話 「ビョーゲンズの進化!お手当てはヒーリングっど♥アロー!」 感想

絶望的な状況を覆す一筋の光明。

 絶望の中から生まれる新たな希望!強化フォームと新アイテムお披露目はアガる!

これぞプリキュアの王道を征くパワーアップ回。既存の技とアイテムを全て駆使した見応えある総力戦の果てに、頼みの綱のヒーリングオアシスすら通用せずに湧き上がる絶望感までの持っていきかたも良かったし、一度ならず綿密な作戦を立てた上での二度目の配色濃厚な戦況を前に、最高戦力であるアースが真っ先に心折れる事態により本当に危機的状況に陥っていることを感じさせてくれた。

最近は戦力的にアース頼りになりがちな面もあったヒープリチームでしたが、新たな力に目覚めるに際し、やはりキュアグレース・花寺のどかが本作における精神的支柱であることを改めて示してくれていたし、何事にも折れずに立ち向かう精神的な強さの根源と、のどかのルーツを上手い形で結びつけてくれていたと思う。その上で一人に依る力ではなく、チームとして立ち向かうことの意義を見せてくれていた。

力を更に増したシンドイーネ姐さんが生み出した脅威ギガビョーゲンが相手だったしね。作中でスパークルが言及したようにアースで駄目ならもう無理みたいな認識は、登場キャラ目線で見ても少なからずあったと思うので、ここで個々が持つ力の限界を示す必要性もあったと思うのよね。これまでのアース単独無双もこのパワーアップに向けての布石と思えばより上手く作用していたかな。

本作のテーマが癒やしであり、そこに相対する存在として病や病原体が立ちはだかる以上、例年以上に一人の力の限界と人間の英知の結晶、積み重ねてきたものを結集することの重要性が増していると思うし、そういう意味でも今回の強化形態に至るまでのプロセスは丁寧な積み重ねの上に成立していたように感じた。やっぱ強化フォームと究極合体技の初お披露目はテンション上がりますわ!

アメイジングお手当というワードやヒーリングっどアロー時のヒーリングアニマルの合体した状態での横回転等々。一つ一つの要素でシュールさを伴う面白さもあって、それがジワジワ効いていたことは内緒。

進化しても本質は揺らがないビョーゲンズ側の一幕

幹部勢同士でも最近は誰が今以上の進化を遂げて功績を挙げられるのか。そんな身内同士の争いや出し抜き合いも見受けられるのだけど、ふとしたときに息の合った行動を見せてくれるのが嬉しい。まぁ大元を辿れば同じところに行き着く間柄でもあるし、進化しても根源的な性質はそうは簡単には変わらないということだろうか。ダルイゼンとグアイワルの突っ込みのトーンが面白すぎた。

それにしてもシンドイーネ姐さんも一戦目の時に詰め切れば勝ちだったのだろうが…。まぁあそこで詰め切ったら女児アニとして展開が終わっちゃうからアレなんだけど、愛しのキングビョーゲン様に自分の進化した姿と功績をいち早く見てもらいたいという姐さんらしい考えからの撤退だし、いわゆる慢心や舐めプであっても彼女らしい行動原理に基づいているもんね。そこもキャラ作りの巧さかなと思えるところだし、だからこそ彼女がプリキュアのパワーアップ回に立ち会う存在として選ばれたと言えるのかもしれない。