密やかに伸びやかに

アニメ、PCゲーム、PC関連のニッチな備忘録

ヒーリングっど♥プリキュア 第23話 「かわいいってなんですか?アスミと子犬物語」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第23話 「かわいいってなんですか?アスミと子犬物語」 感想

かわいいに限界はないんだよ!

好きとは似て非なる感覚?かわいいを真剣に学び考えるアスミさん

可愛いという表現を使うことはもう日常茶飯事で、ついつい感覚的に捉えてしまいがちなのだけど、プリティー=かわいいと、キュア=癒す・治すという造語から誕生した本作プリキュアにおいて、改めて可愛いということはどういうことなのかを真剣に考え、実質0歳児のアスミ視点からそれを捉えようとした時に、如何に自分たちの中で噛み砕いて伝えられるのかというアプローチは、非常に興味深い観点でもありました。

上述したように可愛いは非常に感覚的で主観的な見方に基づくところもあるので、一口に可愛いという表現を用いても、その捉え方は千差万別のものがあり画一的な回答は得られない。なので今回の話の中で導き出された可愛いに対する捉え方も、あくまでのどか達ヒープリチームが信ずる可愛さなのだろうが、それ故にそこには本作ならではの可愛さに対する向き合い方が示されていたように思われる。

相手のことを良く見て観察する。相手のことをよく知りたいと思う気持ちを持ち続ける。時間経過と共に深まる愛着と、そこから生じる庇護欲にも似た感情。自分が向ける気持ちが少しずつ受け容れられ、相手が返してくれることでより深まる愛情。転じて双方が向け合う気持ちが一つとなり、本作が掲げるテーマの共存共栄にも結びついていくのではないだろうか。

一緒に色々な経験をして同じ時間を共に過ごし、意思疎通を図り通じ合った相手だから愛着が湧き、その経緯があればこそいざ離れることになったら大きな寂しさも生ずる。アスミが最後に「寂しさ」を覚えたのも、それだけ本作が提示する「かわいさ」を知ればこそのもの。本作の作風に準じた可愛さに対するアプローチ。その見せ方にらしさを感じた回でした。

かわいいの可能性は無限大!直感的な可愛さも大事にしたい!

とまぁ色々と小難しいことは抜きとして可愛いはやっぱり大正義なのです。あざと可愛さで初見のイメージを固めたひなたも、今回もその魅力は発揮しながらも正統派の可愛さを見せてくれていたりして、可愛いの持つ可能性の幅広さと奥深さを感じさせてくれるところです。普段は元気で賑やかだけど時折ふっと大人びた表情や言動を見せてくるから侮れない。

平光家では末っ子のひなたちゃんも、アスミン相手のときはお姉ちゃんぽさのような一面を見せてくれていて、その可愛さに触れつつも彼女の新たな一面。その一端に触れた思いでいっぱいです。何か一つのことに打ち込んだりしたことがないと零していたひなたが、今回ポチット相手に家のお手伝いをして自分にできる精一杯のことをやって一歩ずつ成長の歩みを見せてくれている。学び成長しているのは生まれたばかりのアスミだけではないということで改めて感じさせてくれる一幕でもありました。