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デリシャスパーティ♡プリキュア 第2話 「さようなら、ゆい…!マリちゃんの決意」 感想

デリシャスパーティ♡プリキュア 第2話 「さようなら、ゆい…!マリちゃんの決意」 感想

誰かの為に頑張る心が力になる!

ゆいとローズマリーの関係性の構築や戦いに赴く心構えの説き方等々。矢継ぎ早に新プリキュアが誕生して次々に仲間になっていく展開もそれはそれで楽しいが、こういう感じのスローペースで主要キャラの掘り下げを丁寧に行う作風も、それはそれでまた味わい深いものがあって良いなと思います。しっかり噛み締めるように進行する話運びも本作のテーマあってのものだろうか。

ゆいが見た目のゆるふわの雰囲気から受ける印象とは異なり、かなりの行動派且つ直情型なところもあって、それは物事を動かす爆発的なエネルギーを生むけど、一方で危うさを内包しているところでもあるかなと感じる。プリキュアとして戦うことの危険性をしっかりと提示して自覚させた上で、自分の信条の為にという確固たる意思の元で戦いに赴く理由付けが成されていたのも良かったなと。

きっかけは偶発的なものもあったが、同情とか興味本位なだけではなく、戦う理由が自らの人格構成の根底に根ざした信条に基づくものであるからこそ、それは容易に揺らいだりするものではないし軸を伴う強さにも通じる。ゆいの根幹を成す要素とプリキュアとしての使命が結びつくことで、地盤も出来上がり作品としての土台もしっかりするなじゃないかな。

とは言ってもまだ中学生で心身ともに未成熟であることも事実であり、そこを立場のある大人の目線で身を案じてくれる役割をマリちゃんが担ってくれているのかなと思います。私生活では親や友達が支えとなってくれるけど、公に出来ないプリキュアの秘密に関わる部分を支えてくれる存在は得難いものでもある。妖精とは異なる支援・補助役としての彼の存在も際立つのだろう。

「大切な誰かの為に頑張る心が力になる」は、形は違えどゆいにしてもマリちゃんにしても同じであり、相手の根底にあるものを知ることによって、二人もより強く結びつくことが出来たんじゃなかろうか。ゆいのお婆ちゃんの教えでもあるそれは、料理を作る際の大事な心構えにも通じるところがあって、今作のテーマとキャラ造形に密接に関わる部分であることを改めて思い知らされたところでもありました。

ゆい達の力の根源や拠り所。大切な人を思い動く原動力となるエネルギーが何処から生じているのか。そんな本作の根底に横たわる大切なものが伝わってくる回でした。相手が大切にしていることが何かを知り徐々に深まる互いへの信頼。同じ食卓を囲み通じ合っていく過程を見るのが心地よく温かい。

プリキュアシリーズとしては割と珍しい現地での活動資金を提供してくれる優しさがあるかと思いきや、ハートキュアウォッチの詳細をマリちゃんに伝えてくれてはいないところもあって、しっかりしているのか割といい加減なところもあるのか判断に迷うクッキングダムの実情が垣間見えた気もする。まぁレシピボンを奪われてる時点で杜撰なところはあるのかもしれないが今はそれは言うまいて。

本来は危険が付きまとう自分の任務をゆいに託すことへの憂いとか申し訳なさ。たとえ力を失っても自分が戦おうとする姿勢など、マリちゃんの格好いいところや人柄の良さも出ていたが、それと同じくうっかりというかギャグ要員としての資質も発揮してくれていて、いろんな場面で活躍してくれる可能性を感じさせてくれる回でもありました。

今作においてはマリちゃんがギャグ担当してくれそうだし、ジェントルーも後々の展開次第ではそっち寄りになる可能性もあるかもなので、そうなると今作の青キュア担当である芙羽ここね/キュアスパイシーは初見のイメージ通り正統派の青キュアのままでいられるかもしれない。まぁギャップ萌え要素は少なからずあると思うけどね。その辺もどうなっていくか楽しみなところです。