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アイカツプラネット! 第21話 「ふたりのプラネット☆」 感想

アイカツプラネット! 第21話 「ふたりのプラネット☆」 感想

アイカツの頂点のその先へ。

準決勝で一週ずつ使って物語を展開するのかとばかり思っていたので、一気に二組の準決勝を終わらせるスピーディーな展開に少なからず驚きはしたのですが、何はともあれ結果だけを見れば順当な勝ち上がりと言える。というかこれ以外の組み合わせはあり得ないよね。ただ、今回は準決前に見せ場のあった舞桜と栞、瑠璃と響子と同様に、明咲と愛弓に加え杏を交えた掘り下げがなされていたのが良かったなぁ。

天才型と秀才型。互いに余人を寄せ付けない程の才覚に恵まれた二人ですが、如何なる天才でも一人だけでは超えられない境界というのはあるものです。某ヒカ碁の桑原先生の名言の引用になるけど、『一人の天才だけでは名勝負は生まれない。等しく才たけた者が二人要るんじゃよ、二人。二人揃ってはじめて…より高次の領域に一歩近付く』。一部改変。

それまでトップアイドルだった愛弓/キューピットをアッサリ飛び越えていった明咲/ローズだけど、そんな自分を上回る明咲がいてくれたからこそ、愛弓はそこで満足することなく弛まぬ鍛錬で以て自己を更に高みへ引き上げたし、決して挫けず怯むことなく自分に挑み常に胸躍る熱いバトルを繰り広げてくれたからこそ、明咲はアイカツの中に楽しさを見出し今日に至るまで君臨し続けることが出来ている。

常に刺激や楽しさを求める明咲の性質上、愛弓がいなければアイカツ界から身を引いてたかもしれないし、互いに自分にはないものを持つ競い合い高め合える相手がいるからこそ至れる境地がある。進化したドレシアのドレシアップはそれを体現した象徴でもあったと思うし、ソロ活動を経て杏とのユニット活動を見据える愛弓の選択も、今までの明咲との勝負の中で自らの可能性が広がり引き上げられることを確信すればこその選択だ。

今回は二人のアイプラフォンを隠した杏の過激な言動にも目を奪われたが、本筋としては一人ではなく対等に競い合える相手がいることの幸せ。それによりもたらされる自己がより高みに引き上げられる喜び。可能性の拡張というアイカツの本質に迫る部分を描いていた回だったかなと思います。いちごと美月、ゆめとひめ&エルザ、あいねとみお。歴代シリーズに連なる共通の大切な要素だ。

この流れを受けて次回のサブタイがオープニング主題歌というね。これまた激アツ展開の予感しかしないもので楽しみなんだけど、同時にあと何週かでやはり終わるのかということも気になって仕方がない。間が空いての続編という可能性も無きにしもあらずだが。その辺りの続報も楽しみにしておこう。ドアサのBORUTOのリピート放送枠が今のアイカツプラネット放送枠に移動という時点で察するものはあるけど…ね?

アイカツのドレスの強化形態として羽は出していかないとね!進化したドレシア・ドレシアップと擬人化したドレシアの概念は、通常なら二年目以降に出てくる新要素でもおかしくないところだけど、ここで惜しげもなく投入してくるところに全てが凝縮されている気もする。事実上の結晶と言っても過言ではない対戦カードだったが、なまじ互いに実力が拮抗した天才同士の勝負なだけにドレスチェンジの有無で勝敗は決したところはあったかもしれない。

惜しむらくはというか仮に半年で終わるとしたらこれがキューピットのラストステージな可能性もあるので、そうなるとドレシアップしたサジタリウスミルキーウェイのドレスチェンジ後のCGを拝めない可能性があることが悔やまれる。当初から言ってるように自分はプラネットではキューピット推しだったので、これはなんとかならないかなと。杏とのユニットライブ最後のエピローグ回で実現しないかしら。

あと、単語の響き的に面白いドレシアップはシナリオ段階ではウレシンカと暫定的に呼称されていたようだが…。うん、ドレシアップで良かったな!

杏ちゃんさんの愛が重い!二人が苦手な食べ物を利用してアイプラフォンを隠す工作には彼女らしい可愛らしさというか斜め上の発想が用いられていたが、見つかった後にアイプラフォンを破壊すべく迷わず投げ捨てたところにある種の狂気を感じて恐れおののくしかなかったのだ。やるとなったらどこまでも真っ直ぐ。直進する杏の性質は良い方に作用すれば強みだけど今回みたいな場合は一転して病みに直結する危うさを内包してると改めて感じた次第です。

まぁでも愛しの愛弓さんと唯一無二のユニットパートナーになれましたし!愛弓さんから愛弓ちゃん呼びで距離感も更に近づいて杏ちゃん的にはオールオッケーな結末と言えるだろう。今までより距離感が近づいた分だけ、また何かで勘違いとか早とちりしたら今度は愛弓さんの身にも危険が及ぶかもだが。そこまで含めて杏を受け容れていると思うので、二人の今後にあらゆる意味で期待したい。いや、本当に見たいなユニット活動…。