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アイカツプラネット! 第7話 「踊るメルリルリ!」 感想

アイカツプラネット! 第7話 「踊るメルリルリ!」 感想

これで君もメル友だよ!

感受性が豊かで独特な表現手法を用いる瑠璃が伝えたい想い

直感的かつ感覚的な瑠璃の感情表現、独特な擬音や言い回しを多用した意思の伝達は、作中のキャラの反応に留まらず視聴者目線で見ても解釈が難しいところは確実にあったと思います。この手のぶっ飛んだキャラクター性や表現手法はアニメだと個性として映えるのだが、実写となると違和感の方が先に立ってしまい瑠璃の独特な言い回しの難解さに拍車をかけていたように感じる。

ただ、自分の伝えたいことが正しく伝わらないもどかしさ。それをそのまま良しとせず、きちんと自分の思いが伝わるようにするにはどうしたらいいのか。そのための手段を諦めることなく模索し、自分の思いを正しく伝える為の努力を怠らなかったという点は、前回の話で描かれたアイカツに求められる姿勢を踏襲したものになっており、ストーリー構成上の的がズレていたわけではないとも思う。

要は伝え方、表現手法の難しさというところで、それが今回の話の肝にもなっていたので。擬音を交えた言葉だけで伝わらないのなら身振り手振りを交えて。それでも駄目なら実際に目に見える形で寸劇を行い、視覚的にダイレクトに訴えかける手法を用いて。そんな表現の難しさと幅広い可能性の両方を感じられる回だったのではないかと思う。

感受性が豊かで周りからの理解を得られないこともままあるが、それでも自分の心にある思いを諦めない瑠璃の意思の強さ。子役時代から携わり失敗を宝と考えられる思考。どんな時でも前向きで心折れないメンタルの強さ等々。良くも悪くも長く業界で生きている者ならではの強かさみたいなものも感じられた。色々な意味で珠樹るり/ルリの特色が反映されていた回でした。

エンタメなどの創作において見ている人に必ずしも作り手側の思いが正しく伝わるとは限らない。それが面白いか否かも未知数だ。でも、新しい取り組みや挑戦に付随して発生し得る失敗を恐れず、表現を諦めない瑠璃のスタンスは、そのまま本作プラネットの取り組みに通じるものがあったんじゃないかなと。それだけに今回のような話は実にアイカツプラネットらしい話と言えるのかもしれません。

色々な難しさはあるけど少しでもそういった思いを汲み取れるようになれたら良いな。一度は匙を投げた脚本家の早垣さんの気持ちも分からないではないが、響子先輩のように理解しようと一つ一つ噛み砕き、真摯に向き合えるような人に私もなりたい。瑠璃の擬音が本当に独特の味わいだったんだけど、それでも真剣に考えようとしている響子先輩が面白くもあったことは内緒。

悪役や悪い顔が引き出すハナの新たなる魅力的な一面

ぐぬぬ顔のハナちゃん可愛い。生き生きと悪役を演じ悪い顔を披露しているハナの演技に、彼女の新たな魅力を見た思いでいっぱい。表現や演技、伝達の仕方如何によって印象はガラリと変わることをここからも感じた次第です。

シオリの中で徐々に高まるアイカツへの熱に期待

全員の理解は得られないかもしれない。しかし、例え一握りであっても一途で真剣な思いは見ている人に伝わることもある。公私に渡って支えとなっている舞桜/ハナだけではなく、ルリの劇中劇やライバル同士の競い合いに刺激を受け人知れずアイカツへの思いを徐々に膨らませるシオリの構図も良いなぁと。シオリのデビューも楽しみなのです。